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    <title>e-days「イーデイズ」 映画コラム</title>
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    <updated>2010-03-20T05:15:14Z</updated>
    
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    <title>デイヴィッド・ボウイの息子の監督処女作に注目！</title>
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    <published>2010-03-17T07:46:55Z</published>
    <updated>2010-03-17T12:28:40Z</updated>

    <summary>遅ればせながら、オスカー・レースの我が勝敗をまずご報告させていただく。 6部門の...</summary>
    <author>
        <name>e-days「イーデイズ」</name>
    </author>
    
        <category term="今野雄二　KONNOisseur" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://e-days.cc/cinema/">
        &lt;p&gt;遅ればせながら、オスカー・レースの我が勝敗をまずご報告させていただく。&lt;br /&gt;
6部門の予想の結果は、4勝2敗。しかし、実質的には完敗、というのが正直な&lt;br /&gt;
気持ちである。&lt;br /&gt;
主演男女優、助演男女優の4部門はクリアしたものの、肝心の作品賞、そして&lt;br /&gt;
監督賞の2部門を外してしまったからだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;アカデミー賞の商業面に気をとられすぎ、今回はそれがもろに裏目に出てしまった。&lt;br /&gt;
もっとも、「アバター」よりも「ハート・ロッカー」を作品としてははるかに高く評価して&lt;br /&gt;
いた僕としては、この結果に大いに納得しアカデミー会員たちを見直したくなった&lt;br /&gt;
くらいである。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;アカデミー賞の商業性に関しては、作品賞のノミネートが従来の5作品から、&lt;br /&gt;
今回は10作品に増えた理由が、近年低迷しつつあるＴＶの授賞式中継番組の&lt;br /&gt;
視聴率アップを狙った作戦だった、と知りこれまたなるほどと納得したことも&lt;br /&gt;
付け加えておきたい。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;アカデミー賞にはヨーロッパの国際映画祭ではおなじみの新人賞に該当する&lt;br /&gt;
部門はないが、もしもそれがあったとすれば新人監督賞の受賞は必至、と&lt;br /&gt;
思われる注目すべき才能が出現した！&lt;br /&gt;
ダンカン・ジョーンズという39歳になる映像作家である。そして彼の記念すべき&lt;br /&gt;
監督処女作が「月に囚われた男」というＳＦサスペンス・ドラマだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="「月に囚われた男」" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/17/moon_main.jpg" width="400" height="266" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;p style="color:#999999"&gt;『月に囚われた男』&lt;br /&gt;
配給：ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント&lt;br /&gt;
4月10日（土）より恵比寿ガーデンシネマほか全国ロードショー&lt;br /&gt;
&lt;a href="http://moon-otoko.jp/"&gt;http://moon-otoko.jp/&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;舞台は近未来の月の裏側──地球に不可欠なエネルギー源を採掘するために&lt;br /&gt;
たったひとり、妻と3歳の娘を地球に残し、月に派遣された男サムが主人公だ。&lt;br /&gt;
燃料生産会社との契約は3年。唯一のパートナーはガーティと名付けられた&lt;br /&gt;
人工頭脳を搭載したロボット。衛星事故により地球との交信は不可能という状況である。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="「月に囚われた男」" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/17/moon_sub1.jpg" width="400" height="266" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ドラマがスタートするのは、あと2週間で契約期間の3年が終了するというころ&lt;br /&gt;
──サムは肉体的、精神的限界を感じ始め、幻覚や幻聴に悩まされるようになる。&lt;br /&gt;
そしてサムは、月面車を操縦中に事故を起こしてしまう。気が付くと彼は基地内の&lt;br /&gt;
診療室に安置されていた。&lt;br /&gt;
しかもそこには自分と姿かたちがまったく同じ男がいた！&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;これは幻覚か、それとも現実か？なんとも魅力的な謎をはらみながら、「月に&lt;br /&gt;
囚われた男」は巨大な陰謀の解明へと展開していく。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;圧巻はサムを演じるサム・ロックウェル──実質的にたった一人で全編を支える&lt;br /&gt;
という難役に挑戦して見事な成果をあげて見せるだけではない。サムともう一人の&lt;br /&gt;
サムが、地球に残してきた妻と娘への思いをそれぞれ語り合うシーンでは、&lt;br /&gt;
この上ないペーソスを滲み出させて、胸を打つ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="『月に囚われた男』" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/17/moon_sub2.jpg" width="400" height="266" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そしてもう一人、見逃せないのがケヴィン・スペイシーの存在である。&lt;br /&gt;
彼が演じるのはロボットのガーティで、当然声だけの出演ではあるが、&lt;br /&gt;
「2001年宇宙の旅」のあのハルに勝るとも劣らぬ魅力を発揮して見せるのだ。&lt;br /&gt;
感情の変化をスマイル・バッジの表情で表現するというアイディアも秀逸である。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;これが処女作とは俄かには信じられないほど完成度の高い秀作を発表した&lt;br /&gt;
監督のダンカン・ジョーンズが、実はデイヴィッド・ボウイの息子である、&lt;br /&gt;
と初めて知ったとき、僕はオヤッ？と思った。ボウイの息子はゾウイ・ボウイ&lt;br /&gt;
という名前のはずだったから。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;古い話で恐縮だが、僕はそのゾウイがまだ2歳か3歳のころに1度だけ会った&lt;br /&gt;
ことがあるのだ。それはボウイの初来日公演のときのことだから1973年頃&lt;br /&gt;
だったと思う。記憶が確かならばだが......&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;当時ボウイにステージ衣装を提供していた山本寛斎さんや写真家の&lt;br /&gt;
鋤田正義さんたちと一緒に、僕もボウイとの食事会に招かれたときの事である。&lt;br /&gt;
原宿の表参道に面したしゃぶしゃぶの店にはボウイの奥さんだったアンジーも、&lt;br /&gt;
ゾウイを抱いて同行したのだった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そのアンジーがひところはアンジー・ボウイと名乗っていたことを思い出した。&lt;br /&gt;
ボウイの本名がデイヴィッド・ジョーンズであることは良く知られているが、&lt;br /&gt;
ゾウイ・ボウイという名は、ダンカン・ジョーンズが生まれながらに父親から&lt;br /&gt;
送られたニック・ネームならぬ芸名だったのかもしれない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;この親にしてこの子あり──かつて「地球に落ちてきた男」で孤独な宇宙人の&lt;br /&gt;
主人公を演じたロック・スターの息子が、こんどは孤独な地球人を主人公とする&lt;br /&gt;
「月に囚われた男」を送り出したのである。&lt;/p&gt;
        
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    <title>Ｔ－ＡＲＡ（ティアラ）再び。『ブルーノ』、そして会田誠の新刊。</title>
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    <published>2010-03-15T07:10:33Z</published>
    <updated>2010-03-15T07:14:17Z</updated>

    <summary>　人生のリセットが韓国の乙女たちによって為されるとは！　会社人生の終了後の不安要...</summary>
    <author>
        <name>e-days「イーデイズ」</name>
    </author>
    
        <category term="滝本誠　夢のヒント、悪夢のピント" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://e-days.cc/cinema/">
        &lt;p&gt;　人生のリセットが韓国の乙女たちによって為されるとは！　会社人生の終了後の不安要因がすべて、彼女たちの歌声によって完全消滅、中古不良品の若返り再生が毎日、朝と就寝前に２回聴くアルバムによって、ここ１ヶ月で一気にすすんだ。バカの再生ははやい。子育て失敗父子家庭（笑）の１０年の疲れが面白いほどに消えた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　これからはまじめに生きていこう。エロに、いやエゴに、いやエコか。エゴなエロ、エコなエロ。再生途中なので混線するが、エロだけは文脈から消えないな。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　まじめに多少は学究的に生きようとしたのに、『ブルーノ』の試写状が目に入り、お尻の部分の穴で遊んでくださいとあったので、つい指を入れて家族で撮影会をひらいた。家族全員ノリノリということはみんなバカということだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　次女の指脚ブルーノを２点お目にかける。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="IMG_2407.JPG" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/15/IMG_2407.JPG" width="225" height="300" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;　　&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="IMG_2411.JPG" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/15/IMG_2411.JPG" width="225" height="300" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　&lt;br /&gt;
　会田誠の＜エッセイ集＞『カリコリせんとや生まれけむ』（幻冬舎）が最高である。銀座・教文館にいったとき、時々ついでにレジ下の置かれていたのをもらってきていた幻冬舎のＰＲ誌「星星峡」連載が、ついに一冊にまとまった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="t2.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/15/t2.jpg" width="240" height="240" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　彼の作品において、下品が下品にならないのは、会田氏の人徳ならぬ、画徳であろうが、すべてにわたって相当にしたたかな知性ということがこれを読むとわかる。痴が知であるような不測の才能が会田誠だ。妻の岡田裕子、息子の寅次郎も文面で大活躍。寅次郎を見かけたのは２歳の時か。荻窪の汚い一軒家で走り回り、制作中の＜美少女盆栽＞を壊しそうになっていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　表紙、挿画に＜滝の絵＞のスクール水着の少女群像が使われていて、かわいい。&lt;br /&gt;
おもしろいのは、地元でへんな事件があったとき、旅先の会田に妻が電話いれたとき、即、おれは無実だ、と反応したエピソード。わが娘たちも小学生時代、へんな事件があるとお父さんが捕まるんじゃないか、ひやひやしていた、と成長してから告白したことを思い出した。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ナボコフとか、ゲンズブールとかその種の書籍、レコードが山のようにあったからだ。&lt;/p&gt;
        
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    <title>サリフ・ケイタの『ラ・ディフェロンス』とアルビノの悲劇</title>
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    <published>2010-03-12T06:40:40Z</published>
    <updated>2010-03-12T06:43:39Z</updated>

    <summary>２月22日（月） 　マリ出身のシンガー、サリフ・ケイタがアルビノ（先天性色素欠乏...</summary>
    <author>
        <name>e-days「イーデイズ」</name>
    </author>
    
        <category term="大場正明　Into the Wild" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://e-days.cc/cinema/">
        &lt;p&gt;&lt;strong&gt;２月22日（月）&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　マリ出身のシンガー、サリフ・ケイタがアルビノ（先天性色素欠乏症）であることはよく知られている。彼はこれまで自分と同じアルビノを支援するための活動を展開してきた。2006年（８月14日）の「The Washington Times」には、『ムベンバ』（2005）のツアーに出たサリフ・ケイタの支援活動が紹介されていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　1949年にマリのジョリバでサリフ・ケイタが生まれたとき、父親は彼と母親を家から追い出した。赤ん坊が白い肌をしていたからだ。しかし彼の場合は幸運にも、後に父親に受け入れられた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　アフリカのある地域では、アルビノの赤ん坊は、母親が白人と関係を持ったと疑われたり、不吉の前兆とみなされたりして殺されてしまう。また、アルビノから作った薬によって不思議な力が得られるという伝承があり、アルビノの子供たちが誘拐され、殺害されることもある。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　自らも差別にさらされてきたサリフ・ケイタは、アルビノを支援するための基金を設立したり、マリにアルビノをケアする病院を建てるために活動してきた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="oba1.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/12/oba1.jpg" width="240" height="240" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class="caption"&gt;サリフ・ケイタ　『ラ・ディフェロンス』&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　そんな彼が昨年末にリリースした新作『ラ・ディフェロンス』と最近の活動には、大きな変化が見られる。これまでの地道な活動とは明らかに違う。アルバムでは、アルビノを題材にしたタイトル・ナンバー＜ラ・ディフェロンス＞を筆頭に、政治的、社会的なメッセージが鮮明にされている。それと同時に、赤十字社とともにアルビノを救済するためのキャンペーンを行い、これまで以上に積極的な活動を展開している。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　彼の変化は、タンザニアでアルビノの人々が殺害される事件が急増したことと無縁ではない。個々の事件は日本でもニュースになっているし、The Salif Keita Global Foundation（&lt;a href="http://www.salifkeita.us/"target="_blank"&gt;http://www.salifkeita.us/&lt;/a&gt;）にも様々な記事がアップされている。アルビノの人々は、呪術師が幸運を招くお守りや薬を作るために殺害され、多くのアルビノが赤十字や警察に保護されている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　「allAfrica.com」や「NGO News Africa」などのニュースによれば、今年の２月初旬には、アメリカの連邦議会議員がオバマ大統領に、アルビノの殺害を止めるためタンザニア政府に圧力をかけるように要請したという。この議員はその前に、タンザニアからやってきた女性マリアム・スタンフォードと会見した。彼女は2008年にタンザニアのムワンザで襲われ、両手を失っていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　タンザニア及びブルンジでも起きているこの悲劇的な出来事については、その原因としてしばしば伝承や迷信があげられる。しかし、それだけでは2007年から急に連続して起こるようになったことの説明にはならない。ある赤十字の報告は、事件の始まりがタンザニア北部で採鉱や漁業がブームになった時期と重なることから、迷信深く、是が非でも成功したい企業家が、呪術師が作るお守りや薬を求めていると推測している。何者かがブームに便乗し、迷信を利用し、企業家の欲望につけこみ、暴利を貪ろうとしている可能性があるということだ。迷信に惑わされないための教育ももちろん重要だが、その前にすぐにでも一連の事件の真相を究明すべきだろう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　サリフ・ケイタにとってアコースティック三部作の最終章となる『ラ・ディフェロンス』には、深く重いメッセージが込められている。&lt;/p&gt;
        
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    <title>『バッド・ルーテナント』が妙に心を捉える。</title>
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    <published>2010-03-10T06:54:04Z</published>
    <updated>2010-03-10T06:57:23Z</updated>

    <summary>『バッド・ルーテナント』が面白い。ゆるく、ユーモラス。リメイクもへったくれもなく...</summary>
    <author>
        <name>e-days「イーデイズ」</name>
    </author>
    
        <category term="滝本誠　夢のヒント、悪夢のピント" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://e-days.cc/cinema/">
        &lt;p&gt;『バッド・ルーテナント』が面白い。ゆるく、ユーモラス。リメイクもへったくれもなく、ただただゆるく、そこが最高である。ゆるさは、ひとえに監督ヘルツォークのゆるさであろう。ワニ、巨大イグアナに屋外、室内で手持ちキャメラが接写で捉えるが、メイキング映像担当者が遊びで撮った映像を使用したかのようで、なんかモゾモゾと動物が画面を支配しつづけドラマをさえぎる。これに呼応して、破産が伝えられるニコラス・ケイジもどこか虚脱した感じ、いつもの熱演、力演を外してそこいらに投げ捨て、ヒョロヒョロしている。軽く、実にいい感じなのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="takimoto1.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/10/takimoto1.jpg" width="400" height="293" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;br /&gt;
『バッド・ルーテナント』(C) 2009 LIEUTENENT PRODUCTIONS,INC.　配給：プレシディオ　恵比寿ガーデンシネマ ほか公開中&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ハリケーン・カタリーナ以降の壊滅したニューオリンズ周辺での撮影だが、ケイジにとっては処女監督作『ソニー』でカタリーナ以前の街並みをロケ撮影したことがあっただけに、思いは格別であっただろう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　思えば、前に書影を載せたバリー・ギフォードのセイラー＆ルーラ・シリーズの第七話The Imagination of the Heartもカタリーナ後のニューオリンズにセイラーとの過去を懐旧するルーラ（８０歳）を描いていた。&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
　先日、『映/画,黒片　クライム・ジャンル』の入稿スケジュール打ち合わせ。ようやく軌道にのったが、遅れはひとえにワタクシの不徳のいたすところであります。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ツイッターやりましょうよ､という誘いを頻繁に受けるが、始めると収拾がつかなく、アタマがばらけるのではないか､という恐怖が。ばらけるのは相手か？　ＰＣのパソコン機能だけ利用している情報遮断の現況がオレにはおそらくあってるネ。外界の出来事に興味はほとんどない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　突然始めるかも。&lt;/p&gt;
        
    &lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/e-days_cinema_column/~4/3DVMbX25P44" height="1" width="1"/&gt;</content>
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    <title>２度観て、２倍楽しめるスコセッシの新作</title>
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    <published>2010-03-05T08:35:12Z</published>
    <updated>2010-03-05T08:16:07Z</updated>

    <summary>「シャッター アイランド」４月９日（金）よりＴＯＨＯシネマズスカラ座ほかにて全国...</summary>
    <author>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://e-days.cc/cinema/">
        &lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="「シャッター　アイランド」" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/05/konno100305_1.jpg" width="400" height="266" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;font color="#999999"&gt;「シャッター アイランド」４月９日（金）よりＴＯＨＯシネマズスカラ座ほかにて全国ロードショー &lt;br&gt;（Ｃ）2010  by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.&lt;/font&gt;&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;マーティン・スコセッシ監督の「シャッター　アイランド」を２度も観た。&lt;br /&gt;
１度目はもっぱらストーリーの展開、とりわけミステリーの謎解きに集中&lt;br /&gt;
してスクリーンを眺め、どんでん返しに騙される快感をたっぷりと味わった。&lt;br /&gt;
そして、２度目は全編に張り巡らされた巧みな伏線の数々を再確認する&lt;br /&gt;
楽しみを堪能した。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;われながら驚いたことに、すでにトリックを知っていながら観た２度目の&lt;br /&gt;
ほうが、１度目よりもはるかに楽しめたのである。さすがはスコッセシ！&lt;br /&gt;
映画の一番の魅力がかならずしもストーリーではないことを見事に証明&lt;br /&gt;
してくれた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;映画の最大の楽しみが、内容もさることながら、その語り口、つまり&lt;br /&gt;
監督のスタイルにある、という点でも映画は他の芸術と同様なのである。&lt;br /&gt;
スコセッシはその第一人者といっても過言ではない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="「シャッター　アイランド」" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/05/konno100305_2.jpg" width="400" height="266" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;font color="#999999"&gt;「シャッター アイランド」４月９日（金）よりＴＯＨＯシネマズスカラ座ほかにて全国ロードショー &lt;br&gt;（Ｃ）2010  by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.&lt;/font&gt;&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;レオナルド・ディカプリオが演じる連邦保安官テディが、新しい相棒&lt;br /&gt;
チャック（マーク・ラファロ）とともに、ボストンの沖合に浮かぶ孤島&lt;br /&gt;
"シャッター　アイランド"を訪れるところから映画はスタートする。&lt;br /&gt;
彼らの目的は、その島にある精神を患った犯罪者を収容する病院から&lt;br /&gt;
失踪した女性患者の捜査だ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ネタばれになる恐れがあるので、序盤の設定だけを簡単に紹介すると......&lt;br /&gt;
患者の名はレイチェル。わが子３人を殺して収容されていた彼女が、&lt;br /&gt;
前夜、厳重に警護された個室から煙のように消えてしまったのだ。&lt;br /&gt;
院長のコーリー（ベン・キングズレー）から事情説明を受けたテディと&lt;br /&gt;
チャックは患者たちへ聞き込みを開始する。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;しかし、レディスという患者を知らないか、と失踪事件とは関係のない&lt;br /&gt;
質問を繰り返すテディにチャックは怪訝な表情を浮かべる。レディスとは、&lt;br /&gt;
アパートに火を放ち、最愛の妻ドロレス（ミシェル・ウィリアムズ）を&lt;br /&gt;
死に追いやった放火魔のことで、この病院に収容されている彼を見つけ&lt;br /&gt;
出し自らの手で制裁を加えることが、この島を訪れた本当の目的である&lt;br /&gt;
ことをテディは打ち明ける......&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;スコセッシといえば＜映画の生き字引＞と誰もが認めるほど、映画に&lt;br /&gt;
関しての博覧強記ぶりで知られる存在である。この新作に関しても&lt;br /&gt;
撮影のスタートの時点で、彼は題材に関連した有名無名の映画の数々を&lt;br /&gt;
スタッフおよびキャストに見せて、インピレーションを与えようとした、&lt;br /&gt;
という。&lt;br /&gt;
&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="マーティン・スコセッシ" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/05/konno100305_4.jpg" width="266" height="400" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;font color="#999999"&gt;「シャッター アイランド」４月９日（金）よりＴＯＨＯシネマズスカラ座ほかにて全国ロードショー &lt;br&gt;（Ｃ）2010  by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.&lt;/font&gt;&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;プレス・シートに列挙されたそれらの作品の数々は、残念ながら大半が&lt;br /&gt;
本邦未公開作だが、第２次世界大戦、そして５０～６０年代の精神病院の&lt;br /&gt;
実態を伝えるものだ。ちなみに｢シャッター　アイランド｣の設定は&lt;br /&gt;
１９５４年、ハリケーンのシーズンの４日間となっている。また、&lt;br /&gt;
主人公テディは従軍し、ナチスのユダヤ人収容所の惨状を目撃、&lt;br /&gt;
深いトラウマを負っている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;戦場のトラウマと妻を失った衝撃などから引き起こされる幻覚症状が、&lt;br /&gt;
いつしか現実との境界線を見失わせていくというめくるめく展開は、&lt;br /&gt;
あのデイヴィッド・リンチに勝るとも劣らぬスコセッシならではの&lt;br /&gt;
見せ所、といいたい。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;さらにまた、字幕に神経を使う１度目と違って、映像に集中できる&lt;br /&gt;
２度目の楽しみは、この監督の＜生き字引＞ぶりである。随所に&lt;br /&gt;
仕掛けられた映画的記憶を喚起させるショットの数々は、映画ファンに&lt;br /&gt;
とってたまらない楽しみといっていい。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
スコセッシはこの新作で、自作の引用という大技を繰り出して僕を&lt;br /&gt;
驚かせ、うれしくさせてしまうのだ。それもなんと、いきなり&lt;br /&gt;
オープニング・シーン！しかも、引用されるのはよりによって&lt;br /&gt;
この監督の2大傑作たる｢タクシー・ドライバー｣と「レイジング・ブル」。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;島を目指して進む船の中──船酔いで猛烈な吐き気に襲われたテディは&lt;br /&gt;
トイレに駆け込み、何度も何度も吐く。ようやく落ち着きを取り戻した&lt;br /&gt;
彼は、それから鏡に向かってしっかりしろ、と自らを励ますように&lt;br /&gt;
声をかける。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="「シャッター　アイランド」" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/05/konno100305_3.jpg" width="266" height="400" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;font color="#999999"&gt;「シャッター アイランド」４月９日（金）よりＴＯＨＯシネマズスカラ座ほかにて全国ロードショー &lt;br&gt;（Ｃ）2010  by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.&lt;/font&gt;&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;鏡の中の自分に話しかけるディカプリオの姿に、前述の2作のロバート・&lt;br /&gt;
デ・ニーロが重なって見えないというスコセッシ・ファンがいるだろうか？&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;重く、深く垂れ込めた霧の中から抜け出たテディとチャックの&lt;br /&gt;
目の前に、島が忽然と姿を現すシークエンスは「キング・コング」の&lt;br /&gt;
スカル・アイランド登場のシーンさながらといえまいか？&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;彼らが招きいれられた病院の光景──いかにも無気力な患者たちと、&lt;br /&gt;
白いユニフォームに身を包んだ屈強そうな黒人を中心とする看護&lt;br /&gt;
助手たちの姿は、「カッコーの巣の上で」を即座に連想させはしないか？&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;テディの目の前に現れたレディスの風貌──額の右上から眉間を通り、&lt;br /&gt;
左の頬まで深く刻まれた醜悪な傷跡と、傷口を縫い合わせる金具の&lt;br /&gt;
不気味な輝き。これは紛れもなく、「フランケンシュタイン」の&lt;br /&gt;
主人公が生み出した怪物そのものといっていい。この＜フランケン&lt;br /&gt;
シュタインの怪物＞のモチーフがもたらすシンボリックな意味合いに&lt;br /&gt;
関して、ここではこれ以上語るわけには行かないが......。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そして、クライマックスの舞台となる灯台、その内部の螺旋階段&lt;br /&gt;
──わが最愛のヒッチコック作品である｢めまい｣がよみがえる！&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;なぞの数々が解き明かされ、登場人物たちが抱える秘密の数々も&lt;br /&gt;
明らかとなって、もう一度眺めるスクリーンの上では、同じセリフが&lt;br /&gt;
別の意味を持ち、同じ表情が違ったニュアンスを漂わせる。&lt;br /&gt;
同じ映画がまったく新しいもう一本の映画のごとくに見えてくる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;スコセッシのこの新作は2度目のほうがはるかに面白い所以である。&lt;/p&gt;
        
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    <title>ハリケーン・カトリーナが分岐点になったミュージシャン</title>
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    <published>2010-03-04T09:58:11Z</published>
    <updated>2010-03-04T10:00:44Z</updated>

    <summary>2月16日（火） 　前回、ハリケーン・カトリーナ襲来後のニューオーリンズを舞台に...</summary>
    <author>
        <name>e-days「イーデイズ」</name>
    </author>
    
        <category term="大場正明　Into the Wild" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://e-days.cc/cinema/">
        &lt;p&gt;&lt;strong&gt;2月16日（火）&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　前回、ハリケーン・カトリーナ襲来後のニューオーリンズを舞台にした映画『バッド・ルーテナント』のことを書きながら、ニューオーリンズを拠点に活動し、このハリケーンがキャリアの分岐点になったミュージシャンのことを思い出していた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ひとりは、新世代のジャズ・トランペッターとして日本でも注目されているクリスチャン・スコットだ。ニューオーリンズ出身の彼は、2006年のメジャー・デビュー作『Rewind That』でグラミー賞にもノミネートされたが、このアルバムとそれに続く2007年の『Anthem』では作品の持つ意味がまったく違う。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　スコットは、ハリケーン・カトリーナと罹災後の復興に影響を及ぼした政府の失策による故郷の惨状に心を動かされて『Anthem』を作り上げた。このアルバムには、そのタイトルにもなっている＜Anthem＞がふたつのヴァージョンで収められている。３曲目の＜Anthem (Antediluvian Adaptation)＞は、洪水以前のニューオーリンズを意味し、その演奏には、脅威を前にした陰鬱な空気が漂っている。ラストナンバーの＜Anthem (Postdiluvial Adaptation)＞は、洪水後を意味し、スコットのトランペットとＸ-クランのブラザーJのラップが絡み、怒りや苦悩が表現されている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="oba1.jpg" src="http://e-days.cc/style/2010/03/04/oba1.jpg" width="250" height="250" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
ChristianScott 『Anthem』(2007).jpg&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　しかし、スコットがこのアルバムで向き合っているのは、ハリケーン・カトリーナによって荒廃したニューオーリンズだけではない。彼は、このアルバムを作っている間に、アメリカや世界で起こっている問題に関心を持ち、ニューオーリンズを世界の縮図として、権利を奪われた人々を表現しようとした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ブラザーJのラップは、ハリケーンから人種差別や暴力の歴史へと広がっていくが、スコットは必ずしも具体的な言葉に頼っているわけではない。彼は、トランペットのサウンドを人の声に近いものにするウィスパー・テクニックを習得した。だから、彼の音楽には深く豊かなエモーションがある。彼のリスナーのなかには、ジャズに馴染みはないが、音に込められたエモーションにただならぬものを感じ、ファンになった人もいる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　筆者は、そんなスコットが『Anthem』からどういう方向に向かうのかに興味を持っていた。『Anthem』以来のスタジオ録音となる新作『Yesterday You Said Tomorrow』にはその答えがある。彼は60年代の音楽に目を向けた。新作にインスピレーションをもたらしたものとして、マイルスやコルトレーンのカルテット、ミンガスのグループ、ディランやジミヘンを挙げている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="oba2.jpg" src="http://e-days.cc/style/2010/03/04/oba2.jpg" width="250" height="250" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
ChristianScott 『Yesterday You Said Tomorrow』(2010)&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　スコットは、そうした60年代の音楽と同じように、政治や社会と関わる時代の空気を音楽に取り込み、反映しようとする。そのスタンスは、このブログでも取り上げたヴィジャイ・アイヤーの『Historicity』に通じるものがある。アイヤーは、インド系という他者の視点から世界を見直し、"歴史的真実性"に迫ろうとした。スコットは、ハリケーン・カトリーナ以後の状況を通して獲得した視点を新作でより具体化し、世界を見直そうとする。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　新作に収められた曲のタイトルは、『Anthem』に比べると、かなり具体的であり、その音楽に対する想像力をかきたてる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　１曲目の＜K.K.P.D.＞の意味はある程度察せられるが、本人のコメントによれば、＜KuKlux Police Department＞の略で、彼が子供の頃に、ニューオーリンズの地方の警察が黒人市民に対してとってきた姿勢、いまも同じ場所や他の都市に残る現実を示唆しているという。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　５曲目の＜Angola, LA &amp; The 13th Amendment＞では、「アンゴラ」と奴隷制の廃止や禁止を定めた合衆国憲法修正13条が結び付けられていることに筆者は興味を覚える。この修正条項にはもちろんリンカーンが関わっているが、ジャーナリストのクリス・ヘッジズが書いた『戦争の甘い誘惑』（中谷和男訳／河出書房新社／2003年）には、以下のような記述がある。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　「アンゴラ内戦でアメリカが支援した叛乱派指導者ヨナス・サビンビは、タリバンにもまさる残虐さで殺し、拷問にかけ、1973年の叛乱勃発から50万人以上の死者がでている。このザビンビをアンゴラのアブラハム・リンカーンと賞賛したのはレーガン大統領である」余談ながら、キャスリン・ビグロー監督の『ハート・ロッカー』の冒頭でも、本書から「戦争はドラッグだ」という言葉が引用されている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　６曲目の＜Last Broken Heart（Prop 8）＞のProp 8とは、2008年にカリフォルニア州で行われたゲイ同士の結婚の是非を問う選挙のことを意味している。７曲目の＜Jenacide＞は、2006年にルイジアナ州の小さな町ジーナにある高校で、根深い人種対立から起こったJena 6事件を題材にしている。日本でも報道されたので説明の必要はないだろう。"Jenacide"とは、Jenaとgenocideを結びつけた言葉だ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　８曲目の＜American't＞は、もちろんYes We Canを意識した言葉で、2008年の大統領選のあとに出てきた反動に対するメッセージになっている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　さらに、アルバム・タイトルにもスコットの姿勢が表れている。日本語にすれば、「今日できることを明日に延ばすな」が相応しいだろう。聴き込むほどに、スコットの世界に対する視点や真摯な姿勢が際立ってくる力作だ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　そしてもうひとりが、Hurray for the Riff Raffというグループ名でニューオーリンズを拠点に活動しているアリンダ・リーだ。ヴォーカルとバンジョーを担当するアリンダの曲作りに影響を与えたのは、古いブルースやブルーグラス以前のマウンテン・フォークだが、単にノスタルジーに訴えかけるような音楽ではない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="oba3.jpg" src="http://e-days.cc/style/2010/03/04/oba3.jpg" width="250" height="250" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
Hurray for the Riff Raff 『It Don't Mean I Don't Love You』(2009)&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="oba4.jpg" src="http://e-days.cc/style/2010/03/04/oba4.jpg" width="250" height="250" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
Hurray for the Riff Raff 『Young Blood Blues』(2010)&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　アリンダはプエルトリコ系で、ニューヨークのブロンクスで育った。そんな彼女がなぜニューオーリンズに暮らし、音楽活動をするようになったのか。彼女の人生の転機になったのは、ハリケーン・カトリーナだった。その経緯は、「eMusic」（&lt;a href="http://www.emusic.com/"target="_blank"&gt;http://www.emusic.com/&lt;/a&gt;）のインタビュー記事に詳しく書かれている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　反抗的なティーンで、自分がなにをやりたいのかわからずに鬱屈した日々を過ごしていたアリンダは、17歳で家を飛び出し、カリフォルニアを目指して放浪の旅に出た。彼女がニューオーリンズを訪れたのは、ニューヨークにいた頃からの友だちがそこに住んでいたからだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　彼女はニューオーリンズで、音楽をやっている仲間たちに出会い、ザ・デッド・マンズ・ストリート・オーケストラというグループでウォッシュボードを担当することになり、演奏旅行に出る。それが、ハリケーン・カトリーナが襲来する前の冬のことだった。そして、カトリーナがニューオーリンズを襲ったときも、それを知らずにモントリオールで演奏をしていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　しかし、11月にニューオーリンズに戻り、多くのものが失われた街を目の当たりにした彼女は変わる。これまでアウトサイダーで旅行者だった彼女は、そこに住む決意をする。そして、知り合いのミュージシャンからもらったバンジョーを習得し、自分で曲を作るようになる。彼女がニューオーリンズになにを見出したのかは、こんな言葉から察せられるだろう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　「私の曲はニューオーリンズの生活を結びついていると思う。ニューオーリンズに暮らす人々は、それぞれの理由で死と密接な関係を持っていて、ここに長く暮らせば暮らすほどもっと死が身近なものになっていく」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　アリンダの音楽を特別なものにしているのはそういう感覚だ。彼女は、自分が愛する人々が死んでしまっても、そばにいるように感じる。そして、すでにこの世になく、絶対に会えるはずのないミュージシャンたちと繋がっているように感じる。彼女のバンジョー、ヴォーカル、歌詞にはそれが表れている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　いまではメディアといえば、様々な媒体、通信手段を意味しているが、かつては聖と俗、死者と生者を繋ぐ「霊媒」を意味していた。ニューオーリンズという土地に深く根ざしたアリンダの音楽には、そういう意味でのメディアの力を感じる。&lt;/p&gt;
        
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    <title>監督＜鈴木英夫＞のＤＶＤ購入</title>
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    <published>2010-03-02T05:35:15Z</published>
    <updated>2010-03-02T05:36:19Z</updated>

    <summary>冷暖のリズムが狂い気味で、それが腰にてきめんにきたので、川勝正幸氏に紹介されたゴ...</summary>
    <author>
        <name>e-days「イーデイズ」</name>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://e-days.cc/cinema/">
        &lt;p&gt;冷暖のリズムが狂い気味で、それが腰にてきめんにきたので、川勝正幸氏に紹介されたゴッドハンズのところでこのところ治療を試みてきた。埼京線板橋駅前だ。&lt;br /&gt;
東口の正面に＜誠＞の墓、というか新撰組の近藤勇、土方歳三の墓が目に入る。知らなかった。ここか。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;帰りに新宿のいくつかの拠点のショップをのぞき、『黒い画集　第二話　寒流』と『殺人容疑者』のＤＶＤ購入。共通するものは＜鈴木英夫＞という監督の名前である。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="t1.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/02/t1.jpg" width="240" height="240" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="t2.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/03/02/t2.jpg" width="240" height="240" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;しばらくまえ、ラピュタ阿佐ヶ谷で『彼奴（きゃつ）を逃すな』を観て、そのサスペンス演出に痺れ、戦後しばらくの東京のたたずまいに惚れ、つまり、そこに＜ニュー・アジア＞ともいうべき想像上の新感覚がわきおこるのを感じ、いずれ、見逃してきた黒いダイヤ群＝１９６０年代半ばまでの日本のモノクロの犯罪映画にどっぷり浸りたいと思っていて、まずは名画座巡りとＤＶＤコレクションを遅ればせながら開始したのである。&lt;br /&gt;
『殺人容疑者』には木全公彦氏の編集になるすばらしいブックレットがついていて、未知の監督として＜鈴木英夫＞に遭遇した小生にはすばらしいガイドの役割を果たす。&lt;br /&gt;
『殺人容疑者』は、１９５２年の東京でおきた連続殺人をドキュメンタリー・タッチで活写していくが、警視庁、科学捜査研究所が全面支援というのが当時の手探りの捜査法がうかがえ、とても興味深い。&lt;br /&gt;
『殺人容疑者』でデビューをかざった丹波哲郎がやくざの親分として登場するのが、『寒流』だ。松本清張の『黒い画集』収録作だが、女に溺れ、おちていく銀行員というノワールの名品。『黒い画集』はノワールの宝庫である。新珠三千代がいい。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;『死の追跡』とか『非情都市』、『悪の階段』とかの上映を神保町シアターとか、シネパトスとかの名画座で待つことにしよう。&lt;/p&gt;
        
    &lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/e-days_cinema_column/~4/iSeKk-FnzCE" height="1" width="1"/&gt;</content>
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    <title>ハリケーン・カトリーナと『バッド・ルーテナント』</title>
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    <published>2010-02-24T10:07:12Z</published>
    <updated>2010-02-24T10:12:13Z</updated>

    <summary>2月9日（火） 　ヴェルナー・ヘルツォーク監督の『バッド・ルーテナント』では、鬼...</summary>
    <author>
        <name>e-days「イーデイズ」</name>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://e-days.cc/cinema/">
        &lt;p&gt;&lt;strong&gt;2月9日（火）&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ヴェルナー・ヘルツォーク監督の『バッド・ルーテナント』では、鬼才ならではの奇想の数々が世界を転覆させていく。ニコラス・ケイジ扮する刑事テレンス・マクドノーは、ドラッグやギャンブルに溺れ、深刻なトラブルを次々に抱え込んでいく。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　この映画は、アベル・フェラーラ監督がハーヴェイ・カイテルと組んだ『バッド・ルーテナント』のリメイクということになっているが、ヘルツォークはそれを否定している。確かにフェラーラのように、衝動と耽溺の臨界における覚醒を描こうとする作品とはまったく違う。オリジナルな作品といって差し支えないだろう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="BadLiutenant.JPG" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/24/BadLiutenant.JPG" width="400" height="316" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;『バッド・ルーテナント』2月27日（土）、恵比寿ガーデンシネマほか全国ロードショー (C)2009 LIEUTENANT PRODUCTIONS,INC.&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ヘルツォークのインスピレーションの源になっているのは、ニューオーリンズという舞台とハリケーン・カトリーナの襲来以後という設定だ。この映画には、人間ではない生き物が頻繁に登場する。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　映画の冒頭では、泳ぐ蛇が映し出される。そこは洪水によって水につかった拘置所で、テレンスは水に飛び込み、拘留されたまま取り残されていた男を救う。テレンスが手がける不法移民一家惨殺事件の現場では、グラスのなかで魚が泳いでいる。彼が交通課の警官と会う場面では、ワニが車の下敷きになったり、うろついたりしている。テレンスと部下の張り込みの場面では、二匹のイグアナが登場する。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　この生き物については、様々な解釈ができる。ニューオーリンズはカトリーナの襲来によって大打撃を受け、秩序が失われた。生き物は、荒廃した世界のなかの苛酷なサバイバルを示唆する。と同時に、ドラッグに溺れたテレンスが見る幻覚も意味する。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　しかし、それだけではない。登場する生き物のなかでも強烈なインパクトを残すのがイグアナだ。ヘルツォークはその場面で、ニューオーリンズ生まれのシンガー、ジョニー・アダムスのソウル・バラード＜Release Me＞を流す。ただ流すのではなく、イグアナを中心に据えて、口パクで＜Release Me＞を歌わせるのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　この曲は、男と女の間の束縛と解放を歌っている。だがヘルツォークは、二匹のイグアナを男女に見立て、テレンスが見る幻覚をユーモラスに表現しているだけではない。"Release Me"というメッセージは、男女の関係を超えて、この映画の最初から最後まで至るところで響いているのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　映画の冒頭では、鉄格子のなかから男が救いを求めている。それは、小さなグラスに閉じ込められた魚にも当てはまる。映画の終盤では、テレンスと冒頭で彼が救った男が再会し、水族館の巨大な水槽の前にたたずむ。その水槽には無数の魚たちが閉じ込められている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ちなみに、この最後の場面は、別の解釈も成り立つ。この映画では、どこまでが現実でどこからが幻想であるのかが曖昧にされている。であるならば、水槽の前にたたずむ二人の男は、映画の冒頭でテレンスが水に飛び込んだときから、水底の住人になっていたと解釈することもできるわけだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　人間も他の生き物も"Release Me"、つまり解放されることを求めるが、ヘルツォークの世界のなかでは、生きているものは誰も解放されない。テレンスは、銃撃戦で死んだ男の魂がまだ踊っていると言う。そしてヘルツォークは、死体にブレイクダンスを踊らせてみせる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　テレンスは、惨殺事件の現場でグラスのなかの魚とともに詩を発見し、「魚も夢を見るのか」という言葉が頭から離れなくなる。この映画に登場する者たちは、魂にまで止めをささなければ解放されない。だからこそ彼らはみな、解放されることを望みながら、夢を見つづけるのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　さらに、この映画に絡めて、ハリケーン・カトリーナとニューオーリンズの音楽のことも書こうと思っていたが、それは次回に。&lt;/p&gt;
        
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    <title>ハードボイルドの＜聖地＞に行く</title>
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    <published>2010-02-24T09:59:57Z</published>
    <updated>2010-02-24T10:13:07Z</updated>

    <summary>2月9日 　うわさにはきいていたが、＜聖地＞の整地というか本の整理がいきとどき、...</summary>
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        &lt;p&gt;&lt;strong&gt;2月9日&lt;/strong&gt;&lt;br /&gt;
　うわさにはきいていたが、＜聖地＞の整地というか本の整理がいきとどき、ということは何冊か抜いて持ち帰ろうというこちらの意図をそうそうにうち砕く書棚であった。といっても、ジム・トンプスン、チャールズ・ウィルフォードといった趣味にあう作家はあらかた揃ったので、後、必要なのは・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ハードボイルドの魔人、黄金期のペーパーバック・ミステリーの大コレクター、加えて世界の大小ゴルフ場制覇もちかい小鷹信光氏宅に、いずれ形をとるかもしれぬ＜黒いプラン＞のために、早川書房の編集者の千田さんと訪れたのであった。小生には初めての＜聖地＞探訪である。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　埼玉は時々、新潟の向こうのように感じてしまうが、埼玉の＜聖地＞はわが家から電車で２０分のところで想像以上に近い！　読み始めて以降、自分の中の反理性を解き放ってくれつつあったコーマック・マッカーシー『ブラッド・メリディアン』を抱えていったが、章の半分もすすまないうちに着いてしまった。それにしても、この小説は、動揺するほどの殺戮本能をわれわれの神経組織にすり込んで麻痺させる異常本である。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="t1.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/24/t1.jpg" width="240" height="240" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　しゃべりすぎだな、といいつつとまらない小鷹氏の楽しい本絡みの話は、こちらに書棚チェックの隙を与えないための本能的なものでもあり、老齢からくるものでもあろう（笑）。ありがたかったのは、｢ミステリマガジン｣から依頼を受けつつ、まだ紹介本がみつかっておらず、どうしようかと思案していた案件が小鷹氏によって、道筋がつけられたことである。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　それは｢ワイルド・アット・ハート｣の作者バリー・ギフォードの新刊で、セーラとルーラ・サーガの最終形The Imagination of the Heartの存在を教えられた事であった。ラッキー！　それを紹介しよう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="t2.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/24/t2.jpg" width="165" height="250" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　帰りには、とにかく面白い犯罪小説を書き続けているジェームズ・カルロス・ブレイクの洋書がごっそりお土産として（断っておくが書棚から勝手に抜いたものではない）いただき、また、あまりに貴重なので固辞したにもかかわらず、＜マルタの鷹協会の会報１９８２－２００６＞の簡易製本版の番号０６０までいただいてしまった。これが、何も知らない部外者には興味津々の翻訳ミステリ業界史となっているのだ。&lt;/p&gt;
        
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    <title>マイケル・ナイマンのポーランド・コネクション</title>
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    <published>2010-02-19T06:35:57Z</published>
    <updated>2010-02-19T06:40:24Z</updated>

    <summary>2月5日（金） 　 　2007年の秋に日本公開されたポーランドの女性監督ドロタ・...</summary>
    <author>
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        <category term="大場正明　Into the Wild" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
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        &lt;p&gt;&lt;strong&gt;2月5日（金）&lt;/strong&gt;&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
　2007年の秋に日本公開されたポーランドの女性監督ドロタ・ケンジェルザヴスカの『僕がいない場所』は、心に強く訴えかけてくる力を持つ作品だった。詩人に憧れる多感な少年クンデルは、孤児院を飛び出し、母親が暮らす町に舞い戻る。だが、母親は見知らぬ男と寝ている。行き場のない彼は、川辺に捨てられた艀船で暮らし始める。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　台詞や物語ではなく、目線や表情で揺れ動く感情を表現するドロタ監督の抑制された演出、監督が見出した素人の少年が見せる複雑で変化に富む表情、監督の夫でもある撮影監督アーサー・ラインハルト生み出す光と影のコントラストやくすんだ色調。そしてもうひとつ印象的だったのが、マイケル・ナイマンの音楽だった。これまでのサントラの楽器編成とはひと味違い、マリンバをフィーチャーするなど、異なるリズムやテイストが盛り込まれていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="oba3.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/19/oba3.jpg" width="240" height="240" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　とここまで書いて、2007年にナイマンにインタビューしたときのことをふと思い出した。その時点ではまだこの映画を観ていなかったので、サントラについて尋ねることはできなかったが、彼は自身のレーベルMN Recordsの新作として、ヴァイオリンとマリンバのコンチェルトを予定していると語っていた。もしかすると、その新作とこのサントラには繋がりがあったのかもしれない。だが、このブログでも取り上げた『Glare』も含め、その後、数タイトルの新作がリリースされているにもかかわらず、そのコンチェルトはまだ出ていない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ところでナイマンはどんな経緯でドロタ監督の作品の音楽を手がけることになったのか。『僕がいない場所』のプレスによれば、どこかの映画祭でドロタ監督の前作が上映されたときに、ナイマンがそれを鑑賞して非常に気に入り、彼の方から監督に一緒に仕事をしましょうと話をしたらしい。そんなことがあって、『僕がいない場所』の製作に入る前に、監督があらためて音楽を依頼したら、ナイマンがギャラの問題に関係なく引き受け、この音楽を作ったのだという。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ナイマンがドロタ監督の才能を評価しているのは間違いないが、筆者にはそれだけではなく、彼がポーランドに対して特別な関心を持っているように思える。その関心は彼のルーツと深いつながりがある。ナイマンの祖父母は、ポーランドからイギリスに渡ってきたユダヤ系の移民で、20世紀初頭にロンドンのホワイトチャペル地区に住み着いたといわれる。余談ながら、ロンドンのホワイトチャペルといえば、あの切り裂きジャックで有名になった地域ではないか。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　そういうルーツを感じさせる作品は、以前にもあった。たとえば、『アンネの日記』のサントラや「ツェランによる６つの歌曲」だ。後者は、両親を強制収容所で亡くし、自分も強制労働を強いられたユダヤ系の詩人パウル・ツェランの詩がインスピレーションの源になっている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　しかし、特にこの数年は、より自覚的にルーツに関わる表現を試みているように思える。まず最近のナイマンは、コンポーザー／ピアニストだけではなく、写真家／ビデオ・アーティストとしても活動している。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　2009年の初頭には、彼が＜Videofile＞と呼ぶ一連の実験的な作品のインスタレーションを行った。そのうちの１本である「Witness 2」では、アウシュヴィッツとビルケナウ収容所の映像が素材になっていたという。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　さらに、2009年の３月から４月にかけてロンドンで行われたポーランド映画祭（The Kinoteka Film Festiwal）では、ナイマンがふたつのパフォーマンスを行った。ひとつは、アンジェイ・ワイダ、アンジェイ・ズラウスキ、クシシュトフ・キェシロフスキ、アンジェイ・ムンク、ドロタ・ケンジェルザヴスカといったポーランド映画を代表する作家たちの作品にインスパイアされて作った新作と映像のコラボレーション。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　もうひとつは、ナイマン・バンドとポーランドのモーション・トリオの共演で、ナイマンの代表作を演奏する企画だった。モーション・トリオは、1996年に結成されたアコーディオン奏者の３人組で、音域を広げたカスタムメイドのアコーディオンを駆使し、ジャズ、バルカン、タンゴ、ケルト、テクノなどジャンルを自在に越境してユニークな音楽を生み出している注目のバンドだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ナイマンとモーション・トリオの共演はYou Tubeでも見られるが、アコーディオンのアンサンブルが曲にぴたりとはまり、素晴らしい躍動感を生み出している。そして、昨年末には、このコラボレーションによるアルバム『Acoustic Accordion』（MN Records）もリリースされたので興味のある方はぜひ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="oba2.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/19/oba2.jpg" width="300" height="270" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
Nyman &amp; Motion Trio 『Acoustic Accordions&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　さらに、ナイマンとポーランドのつながりがもうひとつ。しばらく前に、ナイマンがイエジー・スコリモフスキの新作の音楽を担当するかもしれないという噂を耳にした。これも実現したら面白いと思う。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ポーランド出身のスコリモフスキは、17年ぶりの新作『アンナと過ごした４日間』で鮮やかな復活を遂げた。この映画では、孤独な中年男レオンの片思いが描かれる。看護師アンナの部屋を覗いている彼は、彼女が就寝前に飲むお茶の砂糖にこっそり睡眠薬を入れ、熟睡している間に部屋に忍び込む。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="oba1.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/19/oba1.jpg" width="500" height="281" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
映画「アンナと過ごした４日間」　全国順次公開中！（C）Alfama Films,　Skopia Films 公式ＨＰ　&lt;a href="http://www.anna4.com"target="_blank"&gt;www.anna4.com&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　この映画は非常に切ない愛の物語と解釈されると思うが、筆者はまったく異なる視点を感じた。病身の祖母と二人で暮らすレオンの姿に、ポン・ジュノの『母なる証明』の母親と息子の関係、タル・ベーラの『倫敦から来た男』の父親と娘の関係に通じる世界の現実が見える。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　それは、ダルデンヌ兄弟が『イゴールの約束』や『ロゼッタ』で描き出している現実でもある。ダルデンヌ兄弟は、２本の映画に登場する父親や母親が、息子や娘に伝えるべき遺産を持っていないと語っていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　これらの映画に描かれる家族はすべて孤立している。『母なる証明』の母親は、息子に伝えるべきものを持たず、ただ守ろうとする。息子には通過儀礼といえるものがない。そんな母子は、女子高生殺害事件という闇で繋がる。『倫敦から来た男』の父親は、娘に伝えるべきものがないために、高価な毛皮の襟巻き贈るという奇妙な行動をとる。そんな父親と娘の間には、倫敦から来た男の死体が横たわっているであろう倉庫が象徴する闇がある。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;『アンナと過ごした４日間』の祖母は、孫の結婚を望んでいるが、彼女が伝えられる遺産は何もない。そんな祖母と孫の間には、レイプ事件が象徴する闇があり、その闇を延長したところにアンナの部屋があるのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ちなみに、『アンナと過ごした４日間』のイギリスでのプレミアは、先述したロンドンのポーランド映画祭で行われ、スコリモフスキも来場した。そこでナイマンと出会っていても不思議はない。スコリモフスキは現在、ヴィンセント・ギャロ主演の新作『The Essence of Killing』を撮っている。モーション・トリオのHPを開いてみたら、ニュースのコーナーに、トリオのメンバー３人とヴィンセント・ギャロが一緒に写った写真がアップされていた。今年の１月10日の写真だ。彼らが映画に顔を出すことになったらしい。そういう繋がりがあるのなら、ぜひナイマンとモーション・トリオでサントラを手がけてほしい。&lt;/p&gt;
        
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    <title>キャメロン＆ビグロー、元夫婦の対決か──オスカーの行方？</title>
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    <published>2010-02-18T08:42:32Z</published>
    <updated>2010-02-18T10:42:07Z</updated>

    <summary>第８２回アカデミー賞のノミネーションが発表された。最大の話題は ジェイムズ・キャ...</summary>
    <author>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://e-days.cc/cinema/">
        &lt;p&gt;第８２回アカデミー賞のノミネーションが発表された。最大の話題は&lt;br /&gt;
ジェイムズ・キャメロン監督の「アバター」と、キャスリン・ビグロー&lt;br /&gt;
監督の「ハート・ロッカー」がそれぞれ作品賞と監督賞を含む９部門に&lt;br /&gt;
ノミネートされたことだろう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;キャメロンとビグローが、よりによってかつては夫婦だった、という&lt;br /&gt;
ゴシップ的興味も手伝って今年のオスカー・レースの焦点はこの二人の&lt;br /&gt;
一騎打ちか、という前評判で盛り上がっているようだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;例年のことながら、ノミネーションの発表早々に受賞作、受賞者の予想を&lt;br /&gt;
しないではいられなくなるのが映画ファンの性──というわけで、海外の&lt;br /&gt;
下馬評も参考に、以下は僕の勝手なオスカー予想である。対象は主要&lt;br /&gt;
６部門とした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;big&gt;［作品賞］&lt;/big&gt;　&lt;br /&gt;
なぜか今回からノミネートが従来の５作品から倍の１０作品へと増えた。&lt;br /&gt;
その理由に関しては不明だが、どれほどの意味があるのだろうか？&lt;br /&gt;
候補作品は：&lt;ul&gt;&lt;br /&gt;
	&lt;li&gt;「アバター｣&lt;/li&gt;&lt;br /&gt;
	&lt;li&gt;「しあわせの隠れ場所」&lt;/li&gt;&lt;br /&gt;
	&lt;li&gt;「第９地区」&lt;/li&gt;&lt;br /&gt;
	&lt;li&gt;「１７歳の肖像」&lt;/li&gt;&lt;br /&gt;
	&lt;li&gt;「ハート・ロッカー」&lt;/li&gt;&lt;br /&gt;
	&lt;li&gt;「イングロリアス・バスターズ」&lt;/li&gt;&lt;br /&gt;
	&lt;li&gt;「プレシャス」&lt;/li&gt;&lt;br /&gt;
	&lt;li&gt;"Ａ　Ｓｅｒｉｏｕｓ　Ｍａｎ"(唯一の未見作)&lt;/li&gt;&lt;br /&gt;
	&lt;li&gt;「カールじいさんの空飛ぶ家」&lt;/li&gt;&lt;br /&gt;
	&lt;li&gt;「マイレージ、マイライフ」&lt;/li&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/ul&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;すでに最有力視されているのは「アバター」で、先に発表された&lt;br /&gt;
ゴールデン・グローブ賞でも、監督賞と併せて受賞済みだ。&lt;br /&gt;
一方の「ハート・ロッカー」は、といえば全米の批評家筋では&lt;br /&gt;
ダントツの支持率を誇っている。全米批評家協会賞を筆頭に、&lt;br /&gt;
ロス・アンジェルス、ニュー・ヨークそれぞれの批評家協会賞、&lt;br /&gt;
さらには全米放送映画批評家協会賞などすべて監督賞と併せて受賞、&lt;br /&gt;
という輝かしい成果を誇っているのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;とはいいながら批評家ではなく、ハリウッドの業界人たちで構成&lt;br /&gt;
されているアカデミー委員たちが選ぶのは「アバター」だろう。&lt;br /&gt;
すでに映画史上最高の興行収益を樹立してしまったこの３Ｄ方式の&lt;br /&gt;
大ヒット作にハリウッドの新たな未来への希望を、という彼らの&lt;br /&gt;
期待が見えてくる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;strong&gt;＊作品賞＝「アバター」&lt;/strong&gt;&lt;br /&gt;
&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="作品賞「アバター」" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/18/konno100218_1.jpg" width="400" height="225" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;p style="color:#999999"&gt;『アバター』 全国超メガヒット公開中！&lt;br /&gt;公式サイト：&lt;a href="http://www.avatarmovie.jp/" target="_blank"&gt;http://www.avatarmovie.jp&lt;/a&gt;　20世紀フォックス映画 配給&lt;br /&gt;&amp;copy; 2009 Twentieth Century Fox. All rights reserved.&lt;/p&gt;&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;big&gt;［監督賞］&lt;/big&gt;&lt;br /&gt;
作品賞を元夫に譲ったキャスリン・ビグローが監督賞受賞となれば、&lt;br /&gt;
「アバター」以上に「ハート・ロッカー」を評価する僕としても、&lt;br /&gt;
それは実にめでたく、粋な計らいといいたくなるのだが......ジェイ&lt;br /&gt;
ムズ・キャメロンにとっては作品自体が彼の≪アバター＝化身≫の&lt;br /&gt;
ごとき存在なので、作品賞と監督賞のリンクは必至となるだろう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;strong&gt;＊監督賞＝ジェイムズ・キャメロン&lt;/strong&gt;&lt;br /&gt;
&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="監督賞ジェイムズ・キャメロン" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/18/konno100218_2.jpg" width="350" height="525" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
&lt;strong&gt;＊監督賞＝ジェイムズ・キャメロン&lt;/strong&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;p style="color:#999999"&gt;『アバター』 全国超メガヒット公開中！&lt;br /&gt;公式サイト：&lt;a href="http://www.avatarmovie.jp/" target="_blank"&gt;http://www.avatarmovie.jp&lt;/a&gt;　20世紀フォックス映画 配給&lt;br /&gt;(C)2009 Twentieth Century Fox. All rights reserved.&lt;/p&gt;&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;big&gt;［主演女優賞］&lt;/big&gt;&lt;br /&gt;
アメリカのある映画評論家が作品賞の候補１０本の中に「しあわせの&lt;br /&gt;
隠れ場所」が入ったことに異議申し立てをしていたが......&lt;br /&gt;
それはともかく、孤児同然のホームレスの黒人少年の隠れた才能を&lt;br /&gt;
開花させる、実在の実業家夫人を演じているサンドラ・ブロックが、&lt;br /&gt;
本格派女優へと見事に成熟したことは否定のしようもない。&lt;br /&gt;
作品賞ノミネートも彼女の受賞への布石かも？「ジュリー＆ジュリア」&lt;br /&gt;
のメリル・ストリープのいまさらながらのノミネートは、アカデミー&lt;br /&gt;
委員の怠慢の証か？&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;strong&gt;＊主演女優賞＝サンドラ・ブロック&lt;/strong&gt;&lt;br /&gt;
&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="主演女優賞＝サンドラ・ブロック" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/18/konno100218_3.jpg" width="400" height="266" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;p style="color:#999999"&gt;「しあわせの隠れ場所」2月27日（土）より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー&lt;br /&gt;&amp;copy; 2009 ALCON FILM FUND, LLC ALL RIGHTS RESERVED　配給：ワーナー・ブラザーズ映画&lt;/p&gt;&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;big&gt;［主演男優賞］&lt;/big&gt;&lt;br /&gt;
下馬評ではかなり早くから最有力視されてきたのが、「マイレージ、&lt;br /&gt;
マイライフ」のジョージ・クルーニーだった。ところがここへきて&lt;br /&gt;
情勢がいささか変化──ジェフ・ブリッジズの急速な追い上げだ！&lt;br /&gt;
"Ｃｒａｚｙ　Ｈｅａｒｔ"は残念ながら未見だが、彼が演じるのは&lt;br /&gt;
今や落ちぶれたＣ＆Ｗのシンガーで、演奏シーンは吹き替えなしだ&lt;br /&gt;
という。公開と同時に彼への評価は高まる一方で、《アメリカで&lt;br /&gt;
もっとも過小評価されてきた俳優》というこれまでの≪栄誉≫とも&lt;br /&gt;
ついに決別のときが訪れようとしているようだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;strong&gt;＊主演男優賞＝ジェフ・ブリッジズ&lt;/strong&gt;&lt;br /&gt;
&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/Crazy-Heart-Original-Soundtrack/dp/B002ZPIBLI/ref=sr_1_1?ie=UTF8&amp;s=music&amp;qid=1266432724&amp;sr=1-1" target="_blank"&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="主演男優賞＝ジェフ・ブリッジズ" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/18/konno100218_4.jpg" width="420" height="420" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/a&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;p style="color:#999999"&gt;「Ｃｒａｚｙ　Ｈｅａｒｔ」Original Soundtrack (Import)&lt;/p&gt;&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;big&gt;［助演女優賞］&lt;/big&gt;&lt;br /&gt;
こちらは下馬評どおり！「プレシャス」のモニークで決まり！&lt;br /&gt;
「ＮＩＮＥ」のペネロピー・クルスのノミネーションは冗談かと&lt;br /&gt;
思ってしまうし、「マイレージ、マイライフ」のヴェラ・ファー&lt;br /&gt;
ミガとアナ・ケンドリックのふたりには１作品２候補のジンクスが......&lt;br /&gt;
とにかく悪夢さながらの母親役に体当たりのモニークは圧巻の&lt;br /&gt;
一言に尽きる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;strong&gt;＊助演女優賞＝モニーク&lt;/strong&gt;&lt;br /&gt;
&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="助演女優賞＝モニーク「プレシャス」" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/18/konno100218_5.jpg" width="400" height="268" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;p style="color:#999999"&gt;&amp;copy; PUSH PICTURES, LLC&lt;/p&gt;&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;big&gt;［助演男優賞］&lt;/big&gt;&lt;br /&gt;
こちらも下馬評どおり！「イングロリアス・バスターズ」のクリ&lt;br /&gt;
ストフ・ヴァルツで決まり！悪魔もたじろぐナチ将校の強烈な&lt;br /&gt;
インパクトには、主役のブラッド・ピットの影も薄くなったほど&lt;br /&gt;
だが、「インビクタス」のマット・デイモン、「ラブリー・ボー&lt;br /&gt;
ンズ」のスタンリー・トゥッチらこの部門のほかの候補者の場合&lt;br /&gt;
も同様だ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;strong&gt;＊助演男優賞＝クリストフ・ヴァルツ&lt;/strong&gt;&lt;br /&gt;
&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="助演男優賞＝クリストフ・ヴァルツ「イングロリアス・バスターズ」" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/18/konno100218_6.jpg" width="400" height="267" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;&lt;p style="color:#999999"&gt;絶賛公開中！&lt;br /&gt;&amp;copy; 2010 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.&lt;/p&gt;&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;さて、授賞式は３月８日(日本時間)、結果やいかに！？&lt;/p&gt;
        
    &lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/e-days_cinema_column/~4/rfF0k9O_MQg" height="1" width="1"/&gt;</content>
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    <title>第83回 キネマ旬報ベストテン・パーティの川上未映子さん</title>
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    <published>2010-02-15T08:20:37Z</published>
    <updated>2010-02-15T08:22:27Z</updated>

    <summary> 2月7日 　芥川賞作家の川上未映子さんに挨拶させていただいたが、名刺がわりに使...</summary>
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        &lt;p&gt;&lt;strong&gt; 2月7日&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　芥川賞作家の川上未映子さんに挨拶させていただいたが、名刺がわりに使ったのが、＜中原昌也＞だった。&lt;br /&gt;
　ジジイのかぶりものをしたあやしいオジサンと思われてはいけないので、とっさに＜あのお、中原に悪魔と呼ばれているものです＞と自己紹介してしまった。さらにあやしかったか。&lt;br /&gt;
　さすがに＜いま、T－ARAにはまってます。少女時代ではなく＞とまでは言わなかった。最近はどこまでもバカになっていく。ノープロブレム。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ごそごそ、ポケットを探ると自分の名刺がでてきたので、差し出した。その名刺は女子美短大で教える伊藤ガビンが作ってくれたもので、オレの指紋付、ビニール袋入りという手の込んだものである。要するに、犯罪現場に落ちていた証拠物件というわけだ。名前がやたら大きいが、オレが自分の名前をたえず認識でき、間違えないようにと言う介護的な理由らしい。まだお礼の言葉もガビンに言っていないことに気づく。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　そういえば、中原には＜生前形見分け＞として、ドイツのパフォーマンス美術家、ヘルマン・ニッチェの１５０部限定の手作りアルバムを進呈することも忘れている。中原も気が気ではないだろう。これは中原が躊躇している隙に、悪魔のオレが買ってしまったレアものである。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　忘れるところであった。ナゼ、川上さんがオレの前にいたかというと、今年からキネマ旬報ベストテン外国映画部門選者として末席を汚すことになって、初めて、キネマ旬報の第８３回表彰式にでかけていったわけだが、昨年はその後のパーティだけを少しのぞかせてもらったが、今年は表彰式そのものを覗いてみたいと思ったのである。赤ん坊の泣き声がどこかで延々と聞こえていた不思議な表彰式であったが、新人女優賞が川上さんで、当然のようにパーティにもいらした、というわけだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ちなみに、小生のキネマ旬報ベストテンは以下である。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;1.	チェイサー&lt;br /&gt;
2.	サンシャイン・クリーニング&lt;br /&gt;
3.	天使の眼、野獣の街&lt;br /&gt;
4.	戦場でワルツを&lt;br /&gt;
5.	セブンティーン・アゲイン&lt;br /&gt;
6.	リミッツ・オブ・コントロール&lt;br /&gt;
7.	母なる証明&lt;br /&gt;
8.	チェンジリング&lt;br /&gt;
9.	倫敦から来た男&lt;br /&gt;
10.	アンナと過ごした４日間&lt;/p&gt;
        
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    <title>コーマック・マッカーシーの代表作『ブラッド・メリディアン』</title>
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    <published>2010-02-15T06:20:58Z</published>
    <updated>2010-02-15T06:26:24Z</updated>

    <summary>２月１日（月） 　コーマック・マッカーシーはこの数年の間にずいぶん広く認知される...</summary>
    <author>
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        &lt;p&gt;&lt;strong&gt;２月１日（月）&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　コーマック・マッカーシーはこの数年の間にずいぶん広く認知されるようになった。まず『すべての美しい馬』、『越境』、『平原の町』という"国境三部作"で、彼の世界に対する間口が広がった。さらに『血と暴力の国』と『ザ・ロード』では、犯罪小説やSFの要素を取り込み、新しい読者を獲得した。『血と暴力の国』を映画化したコーエン兄弟の『ノーカントリー』がヒットしたことももちろん大きい。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="oba1.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/15/oba1.jpg" width="240" height="240" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　『ブラッド・メリディアン』（黒原敏行／早川書房／2009年）は、マッカーシーが1985年に発表した第５長編であり、彼の代表作だ。舞台は19世紀半ばのアメリカ南西部とメキシコ北部。14歳で家出し放浪する少年は、「見境のない暴力への嗜好を」宿し、"頭皮狩り隊"に加わる。彼らは、インディアンを虐殺して剥いだ頭皮で稼ぐばかりか、行く先々で暴虐の限りを尽くし、世界をおぞましい地獄に変えていく。その暴力描写には誰もが息を呑み、圧倒されるに違いない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　筆者にとってマッカーシーは特別な作家だ。彼の小説を読んでいると、山を歩いているときの感覚がまざまざと蘇ってくる。山や登山について書かれた本を読んでも、そんなふうに引き込まれることはない。そして、『ブラッド・メリディアン』では、これまでの作品以上にそういう感覚にとらわれた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　マッカーシーは闇雲に暴力を描いているわけではない。それは古代からつづく営みの延長にある。登場人物と読者は、古代人の生の営みの痕跡を垣間見る。「その夜は少し上手にある浅い洞窟で過ごしたが、洞窟の石の床には叩き割った火打石の屑や砂利が散らばりそこに貝殻ビーズや磨かれた骨片や古い焚火の炭が混じっていた」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　さらに、虐殺に先立つように、"狩猟"が克明に描き出される。「最初の数日は猟獣も禿鷹以外の鳥も見つからなかった。遠くの地平線上には砂埃の襟巻をして移動する羊や山羊の群れが見えたが一行がようやく食べたのは平原で撃ち殺した野生の騾馬の肉だった。軍曹は鞍につけた鞘に重いウェッソン・ライフルを差していた。擬似銃口と紙パッチを使い椎の実形の弾丸を発射するそのライフルで軍曹は砂漠に棲む小型の臍猪を撃ち、羚羊の群れが見えたときには陽が沈んだばかりの薄闇のなかでライフルの銃身の下側にあるネジ山を切った突起に二脚架を取りつけて半マイルほど先で草を食べている標的を撃ち殺した。ライフルはヴェルニエ可動照尺つきでマイクロメーターのようにこれを使って距離と風を計算に入れながら照準を合わせる。二等伍長が脇に寝て望遠鏡で観測をし撃ち損じたときに高すぎとか低すぎとか教え馬車は軍曹が三、四頭仕留めるのを待って再び冷えていく大地をごとごと進みはじめ馬車の荷台で猟獣の解体係たちはにんまり笑いながら肘で互いにつつき合った」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　人類学者のカールトン・スティーヴンズ・クーンは『世界の狩猟民　その豊穣な生活文化』（平野温美・鳴島史之訳／法政大学出版局／2008年）のまえがきでこのように書いている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「一万年前、人は皆狩猟民でした。読者のみなさんの先祖も含まれます。一万年はおよそ400世代にわたる期間ですが、この短さでは目立った遺伝的変化は起こりません。人間行動が他の動物行動と同じく、最終的に遺伝された能力（学ぶ能力も含む）に依存する限り、わたしたちの持って生まれた傾向は大して変化するはずはありません。先祖とわたしたちは同じ人間なのです」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　マッカーシーは当然のことのようにそういう認識を持ち、自然、野生、人間、暴力を描いている。彼が古代や狩猟を強く意識していることは、まったく逆のかたちで『ザ・ロード』にも表れている。この小説に描き出される終末的な世界では、植物や動物が次々に死滅している。生き残った人間は狩猟採集に回帰することはできない。彼はそういう現実と向き合う親子を見つめているのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　マッカーシーの作品は次々に映画化されている。『すべての美しい馬』は、ビリー・ボブ・ソーントンが2000年に映画化した。『血と暴力の国』はコーエン兄弟が映画化した。『ザ・ロード』もジョン・ヒルコート監督、ヴィゴ・モーテンセン主演で映画化され、日本でも年内に公開が予定されている。『平原の町』もアンドリュー・ドミニク監督によって企画が進められているようだ。『ジェシー・ジェームズの暗殺』の監督だけに、期待できそうだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="oba2.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/15/oba2.jpg" width="240" height="240" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　それでは、『ブラッド・メリディアン』は誰が映画化するのか。個人的にはショーン・ペンが最も相応しいと思う。ペンもまた狩猟に対する認識を当然のように持っている。『インディアン・ランナー』では、犯罪者と警官の追跡劇が、インディアンの鹿狩りに重ねられる。『プレッジ』では、退職した刑事のなかで、殺人犯を追いつづけることと、彼の唯一の道楽である釣りが結び付けられていく。『イントゥ・ザ・ワイルド』では、アラスカで孤独な生活を送る若者が、生きるためにヘラジカを仕留めるが、生き物の命を奪うことは彼の心に重くのしかかる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　だが、『ブラッド・メリディアン』の監督はすでにトッド・フィールドに決まり、来年の公開を目指して映画化が進められている。この監督の名前から、『リトル・チルドレン』をまず思い出した人には、原作と監督の組み合わせがぴんとこないかもしれないが、『イン・ザ・ベッドルーム』を思い出した人は頷けるはずだ。この映画では、ショーン・ペンの『クロッシング・ガード』と同じように、法に基づく罪と罰、制度を超えた根源的な罪と罰のはざまで苦悩する人間の心理が鋭く描き出されている。しかも、暴力を媒介とした関係が、ロブスター漁やロブスターの習性に重ねられていたことを見逃すわけにはいかない。確かにこの監督であれば、原作の本質に映像で迫る作品が作れるかもしれない。&lt;/p&gt;
        
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    <title>巨匠ヴィットリオ・ストラーロ撮影監督による『カラヴァッジョ　天才画家の光と影』</title>
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    <published>2010-02-10T05:48:00Z</published>
    <updated>2010-02-10T05:52:41Z</updated>

    <summary>１月28日（木） 　かつて故デレク・ジャーマンも映画化したバロックの先駆者カラヴ...</summary>
    <author>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://e-days.cc/cinema/">
        &lt;p&gt;&lt;strong&gt;１月28日（木）&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　かつて故デレク・ジャーマンも映画化したバロックの先駆者カラヴァッジョの生涯が、アンジェロ・ロンゴーニ監督の『カラヴァッジョ　天才画家の光と影』で再びスクリーンに蘇る。この映画で撮影監督を務めたのは、『地獄の黙示録』、『レッズ』、『ラストエンペラー』で３度アカデミー賞に輝き、"光の魔術師"と呼ばれる巨匠ヴィットリオ・ストラーロだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="meins.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/10/meins.jpg" width="500" height="333" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="mein2s.jpg" src="http://e-days.cc/cinema/2010/02/10/mein2s.jpg" width="500" height="333" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;『カラヴァッジョ　天才画家の光と影』配給：東京テアトル ：Copyright 2007: RAI FICTION - TITANIA PRODUZIONI - INSTITUT DEL CINEMA CATALA'- EOS ENTERTAINMENT - GTM PRODUCTIONS　2010年2月13日、銀座テアトルシネマ他にて没後400年記念&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　そのストラーロに電話でインタビューをした。最初に話がきたときには迷った。電話では、相手の表情や気分を読み取れないので、あまり駆け引きができない。これまでにも、マイケル・ウィンターボトムやガブリエル・サルヴァトレスなど何度か電話でイタビューし、そのときは運よくというか、相手がのってくれて、うまくいったが、今度もそうなるとは限らない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　インタビューはイタリアの時間にあわせて、夜の10時頃から始める予定で、持ち時間は25分。無駄になるかもしれないと思いつつ、込み入った長い質問を７つ準備した。というのも、今回の映画のことだけでなく、ストラーロが撮影監督になる以前の体験について、尋ねてみたいことがふたつあったのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ストラーロの父親は映写技師で、彼は子供の頃に父親と映写室から映画を観ていた。そこでは、台詞や音楽など音は聞こえない。だから彼は、映像だけを見て想像力を培ったのではないかと思われる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　もうひとつは、彼が映画学校で撮影を学び、カメラ・オペレーターとして撮影の現場を経験したあとのことだ。彼は撮影監督になる前に、映画を離れ、文学や絵画、音楽、建築などを学んでいた時期があった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　そのふたつの体験が、撮影監督としての美学やキャリアにどのような影響を及ぼしたのかを知りたかったのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ストラーロはよく話す人らしいので、１問で終わってしまっても仕方がないと覚悟をしていたが、インタビューは予想以上にうまくいった。限られた時間のなかで、情熱的に語りまくり、なんと７問すべてに答えてくれた。これはすべて通訳をしていただいた岡本太郎氏のおかげである。結局、筆者はプリントアウトしてきた質問を渡しただけで、あとはすべて岡本氏におまかせだった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　筆者が尋ねたかった質問に対する答えももちろんだが、カラヴァッジョと映画に関するコメントもみな素晴らしかった。ストラーロは、映画には登場しないカラヴァッジョの作品「エマオの晩餐」まで例にあげて、画家が描いた影の意味や天才の秘密を熱く語ってくれた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　このインタビューは「キネマ旬報」に掲載されるので、ぜひチェックしていただければと思う。これを読めば、映画をより深く楽しめるはずだ。&lt;/p&gt;
        
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    <title>『第９地区』はトップ・ニュースだ！</title>
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    <published>2010-02-08T10:24:59Z</published>
    <updated>2010-02-08T10:25:43Z</updated>

    <summary> 　Ｔ－ＡＲＡに後押しされて、『第９地区』を観に。 　これは驚き、庭の桃の木、山...</summary>
    <author>
        <name>e-days「イーデイズ」</name>
    </author>
    
        <category term="滝本誠　夢のヒント、悪夢のピント" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://e-days.cc/cinema/">
        &lt;p&gt; 　Ｔ－ＡＲＡに後押しされて、『第９地区』を観に。&lt;br /&gt;
　これは驚き、庭の桃の木、山椒の木も植えなくては、というぐらいにとてつもなく面白い作品であった。&lt;br /&gt;
またしても、情報は試写状の写真のみ。そこに浮かんでいる宇宙船に痺れ、あの石油精製コンビナートを丸くえぐってひっくり返したようなデザインがなんともいかしていて、宇宙船マニアとしてははずせない。&lt;br /&gt;
　ところがいやはや、図々しいまでの傑作であった。いってみれば、『スターシップ・トゥルーパーズ』以来の衝撃か。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"&gt;&lt;img alt="t1.jpg" src="http://e-days.cc/style/2010/02/08/t1.jpg" width="400" height="225" class="mt-image-none" style="" /&gt;&lt;/span&gt;&lt;div class="caption"&gt;（C）2009 District 9 Ltd ALL RIGHTS RESERVED.ワーナーとギャガ共同配給、2010年4月から全国で公開。&lt;/div&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　突然、南アフリカのヨハネスブルグ市の上空にあらわれた宇宙船、じっとしていて人類攻撃、というパターンからどうにも逸脱したいきものが乗っているようだ。おそるおそる兵士が突入すると、大部屋にいるわいるわエビ顔が、彼らは逃げ惑う。ヨハネスブルグは彼らを＜宇宙難民＞として受け入れるが、なにしろ文化が違う、汚い、臭い。これはもう囲い込みしかない。エイリアン・アパルトヘイトだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　黒人を囲い込んでいた過去が見え見えの発想だが、なにが斬新かというと、宇宙船がぴくとも動かず、その光景がもう三十年近く前から続いている問題案件だということである。宇宙の巨大難破船か？　シュルレアリズムも長く眼にすれば、ごくごく日常の光景となる。この感覚が新鮮。スラム化したエイリアン区域を＜第９地区＞というわけだが、自分がそうであったようになるべく白紙で観たほうがいい。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　いやあ、びっくらこいた。&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;
        
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