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        <title>ブラック会社実話 広告代理店の悲劇ブログ</title>
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        <description>社会人1年目に関西のブラック企業に入社。（広告代理店と言ってたが実際は制作プロダクション）その会社で起きたある1日の悲劇。今なら笑えるノンフィクション小説。めちゃめちゃ面白いブログです。1998年の話</description>
        <language>ja</language>
        <copyright>Copyright 2011</copyright>
        <lastBuildDate>Fri, 29 Feb 2008 23:24:50 +0900</lastBuildDate>
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            <title>ブラック広告代理店、その名はアソシ</title>
            <description>&lt;p&gt;アソシという会社は、一言でいうとブラック会社。みんなが出社してくるのが１０時３０分ぐらいである。一応、９時から仕事なんだけど、みんな全然来ない。入社前はフレックスだと聞いていたが、とんでもない。単なる遅刻である。勿論、タイムカードによってしっかり給料から引かれている。時間にルーズな僕はその波に何度も飲み込まれそうになったが、ここで流されて遅刻をすると敗北者になるような気がして必死に毎日９時に出社した。ワールドカップ中は朝のスポーツニュースを見てから出社していたので、１０分ほどの遅刻をしていたがそれは大目に見てくれ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　毎日、出社すると誰もいない。することもない。今更Macで遊ぶこともない。マシンはインターネットにもつながっていない。１１時ぐらいまでボーと時間を潰すことになる。味わったことのある人は分かると思うが、何もすることがないというのはかなりツライ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　自分の中でこれではイカンと思い、今日はこの本を読もうとか、これを覚えようとかノルマを作ったりした。しかし、オフィスの壁にはいくつものパイプがあり、そのパイプは僕たちのやる気や夢を吸い取って、代わりに裏切りや絶望を吹き込んでくる。言い訳っぽいけどそうではない、本当にそんな感じのするオフィスだった。オフィスに入った途端にやる気がなくなってしまうのである。出来ることならみんなを招待してあげたい。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/qwxyplEq9HZztwuxOvQzY8vdqm4/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/qwxyplEq9HZztwuxOvQzY8vdqm4/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Fri, 29 Feb 2008 23:24:50 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>ブラック会社に入社して１週間で悲しい事件が勃発</title>
            <description>&lt;p&gt;僕が入社して１週間が経った時に事件は起きた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　いっしょに入社した中途採用の石塚さんは５日目に辞め、新人は僕一人になった。&lt;br /&gt;
　いつも僕が朝一番なので、１階の鍵置き場で鍵を取ってから、オフィスのある１２階に上がり、鍵を開けるのが日課だった。だが、この日は鍵がもうすでになかったので、あれ、誰かもう来ているんだ、と思って上にあがった。エレベータで１２階にあがると、廊下の向こうから営業主任の山本さんがこっちに向かって歩いてきた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　山本さんは今年３年目の独身男性で、髪型はセンター分けでかわいらしいが、かなり鋭い目つきをしている。電話の応対を社内で聞いた感じでは、かなりの自信満々タイプで、僕はあまり好きではなかった。 彼は営業主任なので制作現場の僕とはほとんど接点がない。ずっと社内にいる僕は、この１週間、彼が社内にいるのをほとんど見たことなかった。面識のない人には挨拶するのも苦手な僕が、おはようございます、と力いっぱい元気に挨拶したが、目も合わさずにムシされた。まあ、もともとあんまり愛想のいい人ではなさそうだったから、大して気にもせずに、オフィスに向かった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　毎日、誰もいない朝をダラダラ過ごしていた僕はすこし緊張感を持って朝の仕事を行いはじめた。&lt;br /&gt;
　新人は朝出社して来ると、郵便物を１階のポストに取りに行き、コップ類を洗い、机などを雑巾掛けすることになっている。石塚さんが辞めて以来、新人は僕１人だったので、それを３０分ぐらいかけてやっていた。山本さんは僕のいつもより念入りな掃除が終わっても帰ってこなかったので、僕は廊下に出て、１２階の共同トイレに行った。このトイレの便器に座って、１５分ほどの休憩を取るのも僕の日課である。トイレの便座が洋式であるというのは会社選びにかなり重要であると個人的に思う。有り難いことにここは洋式トイレだったので、毎日つかの間の眠りにつくことにしていた。&lt;br /&gt;
　僕は一番奥のトイレが気にいっていたのだが、この日はすでに誰かが入っていたので、その隣りに入ることにした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　入った瞬間、一番奥のトイレの中から壁を殴る音が聞こえた。ドカッドカッと鈍い音である。&lt;br /&gt;
　しばらくすると、次はおそらくトイレットロールの金属のカバー部分だと思われるものをガチャガチャする音がした。隣りのトイレに神経を傾けていると、すぐに、またガシャガシャガシャガシャと音がした。明らかに意図的である。ちょっと頭にきたので、注意してやろうかと思ったが、知らない人にトイレマナーを教える必要もないかと思い、オフィスに戻った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　オフィスに戻ると、もう一人の営業の中川さんが出社してきた。中川さんは誰が見ても人が良さそうで、いつもニコニコしている。去年に入社しているので、僕の１年先輩で、かなりのマイペースさをかもし出している。営業にもかかわらず、頭にはひどい寝癖がついていることもしばしばあるし、口のはしには歯磨き粉がついていたりするのも何度か見かけたことがある。加えて、スーツはいつもテカテカである。同じ営業でも中川さんは社内にいることが結構多く、持ち前のニコニコさで話をする機会も数回あり、僕は朝の苦痛の時間を共有する人が来てくれてすごく嬉しかった。 そして、こんなに早い時間に二人も来るなんて今日はどうなっているんだろう、などと普通の会社では考えられないようなことを思いながら、中川さんと雑談していた。 彼は今日１０時の打ち合わせの資料まとめのために、いつもより早めに出社してきていたので、かなり忙しいのだが、席が僕のすぐ後ろなので作業しながら僕の相手をしてくれていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「なかたにくん、いつもこんな早くきてるん？えらいなあ。」&lt;br /&gt;
「本当にこの会社誰も来ないんですね。」&lt;br /&gt;
確かこんな会話から始まった。中川さんも営業で外に出ていることが多いので、ちゃんと話するのはこれが初めてだった。&lt;br /&gt;
　この時の雑談もいつもと同じような内容だった。この１週間、数人の先輩と話す機会があったが、みんな決まって、この会社はおかしいから気を付けたほうがいいよ、ということだった。僕自身初日から何かおかしいと感じていたし、実際、いっしょに入社した石塚さんは５日で辞めた。しかし、この時はまだそれほどおかしい会社だとは実感していなかった。まあ、新入社員の時は何かと比較できないから、社会人ってこんなものかな。って思うんでしょうね。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　話に熱中していると山本さんが帰ってきた。僕はイスを自分の机のほうにスライドさせながら、力いっぱい挨拶したが、またもやムシされた。彼はそのまま僕たちの前を通り過ぎ、奥の休憩室の長机の前に腰をおろし本を読み始めた。 僕は何かしないといけないと思い、自分のマックのフォトショップのチュートリアルを開けて頑張っているフリをした。僕の横の席の橋口さんが来れば、作業の指示をもらえるのだが、彼は当分来そうもない。まだ、９時４５分だ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　山本さんが戻ってきたので、中川さんは自分の資料まとめに集中しはじめ、僕はまたすることがないという苦痛と向き合わなければならなくなった。そしていつの間にか、僕はファイルをダブルクリックしては閉じるといった、どう考えても意味のないことを繰り返していた。&lt;br /&gt;
　その時、急に山本さんが中川さんを休憩室に呼んだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「中川ちょっと」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕はまるで自分が呼ばれたかのように、ハッとして、我に返った。中川さんは急いで山本さんのほうへ向かい、二人は立ち話しを始めた。僕は聞き耳をたてながら、内容を聞き取ろうとしたがはっきり聞こえない。何か報告することがないか、と山本さんが中川さんに尋ねているような感じである。中川さんは別にとりたてて報告することもないようで、いや、別にこれといってないです、と言っているのがかすかに聞こえる。二人が和気藹々と話し始めたので、僕はまた、意味のない作業に戻ろうとしたその時、&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「これが大人の世界じゃー」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　突然山本さんが大声をあげながら、長机をひっくりかえし、ドカーンともの凄い音がした。そこらじゅうに資料や本が散乱した。中川さんは呆然としている。一体どういうことなんだろう。僕は何が起きたのが理解できなかった。今まで楽しそうに話しをしていたのに。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/THuI7yWBLJGTnrcNhHsy3B6kufk/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/THuI7yWBLJGTnrcNhHsy3B6kufk/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/THuI7yWBLJGTnrcNhHsy3B6kufk/1/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/THuI7yWBLJGTnrcNhHsy3B6kufk/1/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/tragedy-kimama-labo/~4/lQ2_1nozZ3s" height="1" width="1"/&gt;</description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Thu, 28 Feb 2008 23:30:02 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>悪魔の次のターゲットは僕？</title>
            <description>&lt;p&gt;　山本さんは身を乗り出し、中川さんの胸ぐらを掴んだ。そして、四方に振り回しながら、報告していないことがあるだろう、と叫んだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ちょっと何するんですか、やめて下さい！」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　中川さんは何のことか分からないまま必死に抵抗して叫んでいた。同じ営業でも山本さんは３Ｄ広告の営業で、中川さんは２Ｄ広告の営業と、広告媒体やスポンサーが違うので仕事の接点はないはずである。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「一体僕が何をしたんです。僕が山本さんに何か報告しなかったことが今までありますか？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　会話にはなっていなかった。明らかに山本さんは正気ではなかった。無言で中川さんを振り回していた。しばらくすると、力強く振り回していたのが、次第にゆっくりになり、山本さんの手がすこし止まった。その隙に中川さんは山本さんの腕を払いのけ、自分の席に戻ってきた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「僕は１０時から打ち合わせなんですよ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　中川さんは動揺しながらも自分の席で書類まとめの続きを行い始めた。僕は中川さんがこっちに来た途端、戦場がこっちに移ってきたような気がした。そして、案の定、山本さんがこっちに向かってきた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「おらー」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　山本さんが叫びながら、こっちへ向かってきた。僕は生きた気がしなかった。山本さんは僕の後ろの席の中川さんのイスを力いっぱい蹴った。イスがスライドして、中川さんごと移動していく。３回目の蹴りで、中川さんがフロアーに転げ落ちた。山本さんは転げ落ちた中川さんの上にまたがり、また胸ぐらを掴み、上下に振り回していた。中川さんは抵抗するのを諦め、なされるがままにしていた。&lt;br /&gt;
　その時、突然、山本さんの動きが止まった。はーはー、という山本さんの呼吸音が聞こえる。我に返ったのだろうか。ただ一点を凝視していた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　沈黙があった。ほんの数秒だったろうが、随分長く感じた。中川さんは山本さんの腕を丁寧に払い、ゆっくりと起きあがり自分の席に向かった。そして、自分の席にある資料を鞄に入れ、オフィスをあとにした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　それから、山本さんと僕の二人きりの長い午前中が始まった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/MHl9LsqcmSzxsdn2XBeUEjf8m2k/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/MHl9LsqcmSzxsdn2XBeUEjf8m2k/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Wed, 27 Feb 2008 23:31:33 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>悪魔に呼ばれる「なかたにちょっと」</title>
            <description>&lt;p&gt;　中川さんが去った後も、山本さんはその場に立ちすくんでおり、オフィスが緊迫した空気で張りつめられ、時間が止まっているようだった。僕はぐしゃぐしゃになった休憩室を片づけてよいのかも分からず、金縛りにあったように、ただ、イスに座っていた。しばらくして、彼が動きだすと、今まで止まっていた時間がゆっくり動き出したが、重い雰囲気はさらに厳しくなった。彼はまた休憩室にゆっくり戻り、一見冷静そうに本を読み始めた。が、もう僕には彼が冷静だとはとても思えなかった。危険だ。とにかく、一人でこの空間にいることだけはなんとかして避けたかった。トイレにでも駆け込もうかと思ったが、とてもじゃないが席をたてる雰囲気ではなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　その時、ふと朝のトイレでの出来事が目に浮かんだ。もしかすると、あれは山本さんだったのではないだろうか。トイレの奥で目を血走らせながら壁を蹴っている山本さんの姿が目に浮かんだ。きっと間違いない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　時計を見たが、まだ１０時だった。誰でもいい、はやく来てくれ。痛切に願った。しかし、僕はとうとう聞きたくない声を聞くことになった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「なかたにちょっと」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;きた。一瞬目の前が真っ白になったが、なぜか動揺しているのを悟られてはマズイと思い、冷静に、はい、と返事をして山本さんのもとへ向かった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/5VINZQlIdRHwOMVlOpRHaDml4S0/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/5VINZQlIdRHwOMVlOpRHaDml4S0/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/5VINZQlIdRHwOMVlOpRHaDml4S0/1/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/5VINZQlIdRHwOMVlOpRHaDml4S0/1/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/tragedy-kimama-labo/~4/HSELdwXVmTc" height="1" width="1"/&gt;</description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 26 Feb 2008 23:32:56 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>悪魔の囁き「ほんまやな、信じるからな、信じるからな」</title>
            <description>&lt;p&gt;「お前に２・３日前にやってもらった仕事あったやろ、あれどこにやった？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そう言えば僕は、２日前に１度だけ山本さんと少し会話したことがあった。僕が入社後、自習ばかりであまりにも退屈そうにしていたので、彼が僕に簡単な仕事を与えてくれた時だった。僕はマックのグラフィックソフトはそこそこ使えるので、その仕事を１０分ほどで仕上げてプリントアウトした。&lt;br /&gt;
　あまりにも一瞬だったので、仕事をしたという気にはなっていなかった。確か、あの後、山本さんがプリンターのところに行き、その書類をチェックして何かの封筒に入れていた。僕は何も言われなかったので、問題なかったんだと思い、また退屈な自習に戻っていた。僕が知っているのはそこまでで、その後の書類の行方まで知らなかった。僕は、あなたが封筒に入れて持っていたんですよ、とはとても言えなくて、ちょっと分からないです、ととぼけた。しかし、データがマックに残っていることに気づき、&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「分かりました、データが残っているのでもう一度印刷します。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;と言った。最悪なことに、僕にとっては何気ないこの一言が、彼の気を害してしまった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「分かりました、っていうのはどういう意味や？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;彼の表情が少し堅くなり、緊張感が増した。彼は暴走する自分を必死に抑えるかのように、大きく深呼吸をした。そして、僕を見つめながらゆっくりともう一度言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「分かりました、っていうのはどういう意味や？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;僕は動揺を隠せなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「いえ、別に深い意味なんてないです。ただ、僕は書類の場所を知らないので、印刷するしかないな、と思っただけです。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;すると急に、山本さんは中川さんの机の向こう側、つまり僕の机の２列後ろの席に歩いて行った。そして、僕をもの凄い形相で睨みながら、力いっぱいその机をたたいた。ドーンという音と共に積み上げられた書類のいくつかが机から崩れ落ちた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お前はここに書類があるのを知っているんだろう。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;僕はあまりの予想外の発言に言葉を失ってしまった。そんな僕に追い打ちをかけるように、山本さんが言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「探すのがそんなにめんどくさいか！」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　確かに、その机には書類が散乱しており、もし、その中に探している書類があるのだとすれば、それは非常に骨の折れる作業になるたろう。だが、それはあくまでも、そこに書類があった場合だ。僕はそこが誰の席かも知らない。大体、彼はなぜ、そこに書類があると仮定しているのだろう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「僕はその机に書類があるかどうかなんて知りません。僕は、まだ入社間もないので、その机が誰の席かも知らないんですよ。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「・・・・・ほんまに知らないんやな。」&lt;br /&gt;
「はい」&lt;br /&gt;
「ほんまやな、信じるからな、信じるからな」&lt;br /&gt;
「はい」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　山本さんはフロアーに散乱した書類を拾いながら、じゃ、印刷してくれ、と呟くように僕に言った。一見落ち着いているのが、逆に怖かった。とりあえず、爆発せずにすんだが、この緊張感が爆発するまで続くのは間違いないと僕は思った。だが、今僕に出来るのは、書類をプリントアウトすることだけだった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/erzwvw46lsP8SkufLkX59RRT2NQ/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/erzwvw46lsP8SkufLkX59RRT2NQ/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Mon, 25 Feb 2008 23:34:24 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>ブラック会社の悪魔は誰も止められない。社長でも無理・・・</title>
            <description>&lt;p&gt;　問題のファイルは僕の隣りのマックのハードディスクに入っていたので、僕はそのマックの電源を入れた。立ち上がるまでの沈黙と、後ろからの視線が僕に強烈なプレッシャーを与えてきた。僕は勿論、山本さんと会話など出来るはずもなく、ひたすらモニターを凝視しながら、マックが立ち上がるのを待った。幸いなことに、最近しばしば出現していた爆弾は僕に気を使ってくれたようで、マックは問題なく立ち上がってくれた。僕は問題のファイルを開いて、印刷ボタンを押すと、席を立ち、プリンタの前まで行き、印刷ランプが点滅していることを確認した。しばらくして、プリンターからイラストレータの書類がでてくると、ミスはないか確認して山本さんのところへ持っていった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　山本さんは無言で書類をチェックしていた。ほんの１５秒ほどのチェックが終わると、彼は顔を上げ、僕に言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お前これを作るの確か１５分ぐらいでやったやろ、オレは正直言ってビックリしたよ。新人でこんなに早く仕事出来るやつ見たことないからな。お前がその場でちゃんとオレに、チェックしてくれ、って持ってきていたら、オレはその場で確認して、お前の仕事っぷりを局長に報告出来るやろ。オレを通していたらちゃんとケツ拭いてやるから、どんな些細なことでも必ずオレに報告しろ。ええか。オレは営業やけど、現場も知っておかないとあかんのや、現場だけで勝手に動かれたら困るんや、わかるやろ。今後、どんなことでも絶対オレに報告しろよ、わかったか。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕の返事に選択肢はなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「はい、分かりました。ちゃんと報告しなくてすいませんでした。以後気をつけます。」&lt;br /&gt;
　僕が素直に謝ると、彼の怒りは多少落ち着いたようで、じゃあ、仕事続けとけ、と言い残して自分の席に戻っていった。山本さんが自分の席で作業を始めるのを確認すると、僕は何か一つ大きな山場を越えたような達成感を覚えた。なんとか、この場は乗り切った。時計を見ると、１０時３０分だった。もうそろそろ誰か来てもいい時間だ。あと、一踏ん張りだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕が席につこうとした時、会社の入り口に大きな人影が見えた。社長だった。やっと、やっと、１人ぼっちの苦痛から解放されたのだ。１９０cm近い身長の社長の体がさらに頼もしく、神様のように見えた。社長がいれば、山本さんもそんな無茶は出来ないだろう。&lt;br /&gt;
　社長がオフィスに入ってくると、僕は嬉しさを隠せずに元気いっぱいに挨拶した。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「社長、おはようございます」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　社長は僕のあまりの声のでかさに少しビックリした様子で、きょとんとしながら応えた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ああ、おはよう」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　山本さんは社長に対しても挨拶する様子はなく、作業を続けていた。社長は山本さんの横を通り過ぎる時、山本、おはよう、と声をかけたが、山本さんは目を合わせようともしなかった。社長は何かヘンな雰囲気を感じとったようで、その場に止まり、山本さんの様子を伺っていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「どうした山本、何かあったのか？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　しばらくして社長がそう言った時、また突然、山本さんが激しく立ち上がった。山本さんの机から書類が崩れ落ちる絶望の破滅音は僕に危険信号を伝えた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「なかたにー、ここにあるやんけ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　見ると、手には封筒を持っていた。目が合うと、もの凄い形相をした山本さんがいた。手に持っている封筒はあまりの力にぐしゃぐしゃになっていた。彼はまるで、社長の存在に気づいていないかのように、僕に言い放った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お前、オレの机にはないって言ったよな」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕には言葉を返す余裕などなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お前、オレの机にはないって言ったよな」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　山本さんはもう一度、そう言い捨てると同時に、僕のほうに向かって突進してきた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「なんで、ウソつくねん！」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕は蛇に睨まれたカエルのように、身動きとれず、迫り来る山本さんを見ていた。&lt;br /&gt;
その時、社長がようやく緊急事態を理解したようで、大声をあげた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「やまもと！」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　社長はそう叫ぶと山本さんを捕まえようとした。山本さんは依然社長の存在をムシしながら、僕に向かってきた。山本さんが僕の胸ぐらを掴んだ瞬間、社長が山本さんの腕を捕まえた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「山本！何してるんだ！」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　山本さんは僕を睨み続けながら、暴れて社長の手を振りほどこうとしていた。僕は何も抵抗しなかった。いや、抵抗出来なかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「やまもと！」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;社長は叫びながら暴れる山本さんを力任せに僕から引き離した。山本さんは何も言わず、僕を見ながら必死に社長の腕を振りほどこうとしていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「やまもと！」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;社長は最後にそう叫ぶと、社長室に山本さんを無理やり引きずりこんで、ドアを閉めた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/JwPWptmWC-QLiiXIpS8oPi41Nak/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/JwPWptmWC-QLiiXIpS8oPi41Nak/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/JwPWptmWC-QLiiXIpS8oPi41Nak/1/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/JwPWptmWC-QLiiXIpS8oPi41Nak/1/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/tragedy-kimama-labo/~4/AGuRGYMKSEY" height="1" width="1"/&gt;</description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Sun, 24 Feb 2008 23:36:28 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>社長室に閉じ込められていた悪魔がとうとう出てきた</title>
            <description>&lt;p&gt;　彼らは社長室に入って間もなく、口論を始めたようだった。張りつめた雰囲気と大きな声は壁越しにヒシヒシと伝わってくる。僕はさっきの状態から一歩も動けず、社長室の壁を見ていた。ふと、あるはずの壁が透けて、社長の胸ぐらを掴む山本さんが見えたような気がした。もしかしたらこれは夢なんじゃないだろうか、と疑った時、現実だと知らせんばかりにタイミングよく電話が鳴った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ジリリリリリン、ジリリリリリン、ジリリリリリン&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕は入社して以来、まだ電話を受けたことがなかったので、少し躊躇した。電話応対も教わったことがなかった。しかし、僕以外に電話にでれる状態の人はオフィスにはいなかったので、でないわけにはいかなかった。僕はゆっくり大きく深呼吸して、小さな声で、アソシでございます、と呟いてから受話器をあげた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「はい、アソシでございます。」&lt;br /&gt;
「あっ、わしや、局長やけどな、君誰や？」&lt;br /&gt;
「なかたにです、　おはようございます。」&lt;br /&gt;
「あのな、そっちに山村おるか？」&lt;br /&gt;
「えー、山村さんはまだ出社してないです。」&lt;br /&gt;
「そうか、多分な、便所のへんに隠れていると思うから、探してきてくれ」&lt;br /&gt;
「えっ、トイレにいるんですか？」&lt;br /&gt;
「おそらく、そうやと思う。せやから、見つけてきて、電話かけ直してもらうように言ってくれ、今わしＫＳＰにおるから。ほんじゃ、お願いするわ。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ガチャーン、局長はそう言い残して電話を切ってしまった。局長がなぜ、山村さんがトイレにいるということを知っているのかは全く分からなかったが、ともかく僕はこの場から逃れるためにもトイレに行くことにした。山本さんがいないとはいえ、この場所にいることはどう考えても危険なので、オフィスから脱出する理由が出来たのはある意味かなりラッキーだった。僕が外出すると、社内には誰もいなくなってしまうが、そんなことはおかまいなしに、僕は山村さんを探しに行くことに決めた。僕は机の上を簡単に整理して、メモ帳に、山村さんを探しに行きます　なかたに、と書き残してトイレに向かおうとした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　しかし、その時、最悪なことに社長室のドアが開いた。あまりのタイミングの悪さに呆然とした。音もなく、静かに開いたドアからは山本さんが出てきた。出てきた瞬間に僕と彼は目が合った。彼は、お前どこに行くつもりなんじゃ、という無言の言葉を僕に浴びせた。僕たちはお互いに目を合わせたまま、その場に少しの間固まっていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/-b67otekDwq-eiIsDtKcwBVv0d8/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/-b67otekDwq-eiIsDtKcwBVv0d8/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/-b67otekDwq-eiIsDtKcwBVv0d8/1/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/-b67otekDwq-eiIsDtKcwBVv0d8/1/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/tragedy-kimama-labo/~4/gmUlvPYQix0" height="1" width="1"/&gt;</description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Sat, 23 Feb 2008 23:37:03 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>トイレに行きますと言うと、「意味が分らん。文章にして書け」と言われる。</title>
            <description>&lt;p&gt;　僕は山本さんに、なぜ僕が外出しようとしていたのかを説明しようとしたが、この不可解な出来事をどのように説明したらいいのか分からなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「今、局長からお電話がありまして、山村さんがトイレにいるらしいので、探しに行ってきます。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;やっと、出た言葉は確かそんな感じだった。山本さんは、何言っているんだこいつ、とでも言いたげな顔をして応えた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「山村さんはまだ出社してないやんけ」&lt;br /&gt;
「いや、しかし、局長が探してきてくれっておっしゃっていたので・・・」&lt;br /&gt;
「お前、何が言いたいねん。わけ分かってないのなら、文章にして書け！」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;またもや予想外の発言だったので、行動に入るにはしばらく時間がかかった。この時の僕は、ヘンに反論せず、言われたとおりにして、なるべく神経に触れないようにするしか出来なかった。僕はプリンタの前に行き、トレイの中からA4用紙を一枚取り出した。しかし、いざ書こうと思っても、どう書いていいのか分からない。僕自身が状況を把握していないので当たり前である。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕はどのように書いたら分かってもらえるかと真剣に考えていると、急に、とんでもないバカなことをしている自分に気がついて、思わず吹き出してしまった。即座に、しまった、と思い、そっと山本さんのほうを見た。山本さんは依然自分の席で作業を続けていた。よかった、見られていなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　気を取り直して、どのように書こうか考え始めたが、結局、さっき山本さんに言ったこととほぼ同じようなことを書いた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;"局長よりお電話がありまして、山村さんがトイレにいるということなので、トイレに探しに行ってきます"&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕はそう書くと、山本さんのところへ持っていった。山本さんはそれを見るなり、お前、文章でも説明できへんのか、アホちゃうか。主語は誰やねん。などと散々僕をバカにして、苦労して書いたその紙を破いてしまった。そして、おもむろに受話器をあげると電話を書けた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あの、アソシの山本やけど、そちらに局長おるかね。」&lt;br /&gt;
電話先はどうやら局長らしかった。&lt;br /&gt;
「あっ、局長ですか、どうもお疲れさまです。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あの、今なかたにがですね、山村さんを探しに行きなさい、と局長に言われました、と言っているんですけど、山村さんまだ出社してきてないんですよ。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「そうなんですよ、まだ来てないんですよ。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「はい。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「もうじき来ると思うんですけどね。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「そうですね。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あっ、そうですか、分かりました。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「はい。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「はい。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「それでは、失礼します。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　山村さんは丁寧に受話器を置くと、僕に言った。&lt;br /&gt;
「お前、山村さんはまだ来ていない、って一言言われヘンのか」&lt;br /&gt;
　僕は反論しなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「まあ、ええわ、局長もおらへんのやったらええわ、って言ってたから作業に戻れや、あっ、それから、山村さんが来たら、オレが言うからお前はもう何も言うな、分かったか？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕は、はい、と言って頷き自分の席に戻った。僕は確かに局長に、山村さんはいない、と言った。それは間違いない。そして、局長はトイレに探しに行ってくれ、と僕に言った。これも間違いない。局長は本当に、いないのならええわ、と山本さんに言ったのだろうか？局長の声は僕には聞こえなかっただけに後味が悪い。山本さんがウソをついているのか、それとも、局長がおかしなことを言っているのか。一体何が起こっているのだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/aJ9egBfpxdJOToXSPbQ9zzo7nwA/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/aJ9egBfpxdJOToXSPbQ9zzo7nwA/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Fri, 22 Feb 2008 23:37:30 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>ブラック会社アソシに存在する共通項</title>
            <description>&lt;p&gt;　それにしても、今の電話での山本さんの態度にはビックリした。局長を尊敬しているとは聞いていたが、まさかここまでだとは思わなかった。局長と電話している時だけまるで別人のようではないか。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　会社には局長という立場の人がいて名前を岡村という。天然パーマで額の中央に大きなホクロがある彼は現場の最高責任者である。山本さんは、局長からかなり信頼されており、若くして営業主任になっている。３年目にしてこの会社で営業で一番偉い立場である。この会社では局長に気に入られれば天国、嫌われれば地獄である。そういう雰囲気が会社の中をいつも張りつめている。僕から見ると山本さんと局長は同じ種類の人間だ。そう、どこかに絶えず爆発の危険性を秘めている。勿論、僕はそんな局長に好かれるわけはない。いつでもトップにいないと気が済まない彼らは、自分の言うことを、はいはい、聞いてくれる人だけが好きなのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　彼らに嫌われた人達は給料を減らされたり、イジメられたりすることもごく自然に過去にはあったらしい。少し前にそういう話を聞いた時は勿論かなり驚いたが、やはり実感はしてなかったのかもしれない。どうしても人間は体験しないと分からないことがある。所詮過去のこととどこかで思っているのかもしれない。しかし、今なら分かる。僕はこの空間では生きていけない。イヤ、生きていくべきでない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　今まで先輩に聞いた話、入社してわずか１週間で僕が感じたこと、そして、今日出社してきてから起こったこと、僕の頭の中を入社してから見たいろいろな出来事が駆けめぐっていた。&lt;br /&gt;
　一体この会社はどうなっているんだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/BY2DP4iDLYnEcai5BeBkZmuwYEc/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/BY2DP4iDLYnEcai5BeBkZmuwYEc/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
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            <link>http://feedproxy.google.com/~r/tragedy-kimama-labo/~3/0W-8ilv-AP8/post-09.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Thu, 21 Feb 2008 23:38:06 +0900</pubDate>
        <feedburner:origLink>http://tragedy.kimama-labo.com/2008/02/post-09.html</feedburner:origLink></item>
        
        <item>
            <title>ブラック会社に救世主が登場</title>
            <description>&lt;p&gt;魂を抜かれ抜け殻のようになっていた僕は空想の世界にどっぷり浸っていた。深く深くまで潜っていた僕を遠くで誰かが呼んでいるような気がしたが、自分が自分でないような不思議な感覚がして、他人事のように聞き流していた。しばらくして再び訪れた沈黙は、僕にはとても居心地良かったのが、残念なことに、僕を呼ぶ声がまた聞こえた。依然その声を無視し続けていた僕は、自分の体が激しく揺さぶられているのに気づいて目を覚ました。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「なかたにくん、これどうしたん？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　目の前には橋口さんがいた。一瞬目の前にいる人が山本さんかと思ったので、それが橋口さんであることにとてもホッとした。橋口さんはぐしゃぐしゃになった会議室を指さしながら、オフィスをきょろきょろと見回していた。橋口さんは僕の隣りに座っている１年先輩の男性で、僕にモデリングを教えてくれる直属の上司である。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「どうしたん、なかたにくん、何があったん。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　返事のない僕に橋口さんがもう一度尋ねた。僕は何から話せばいいのか分からないまま、苦笑いをしていた。言葉が出なかった。橋口さんは首を傾げながら、席につき、マックの電源を入れた。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;「お前ら、何そこで、こそこそオレの悪口言っているねん！！」&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;　僕ははっと自分が一瞬おかしくなっていたことに気づいた。自分が自分でないような不思議な感覚はもうなくなっていたが、自分のもろさを痛感した。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ふと、横に座っている橋口さんを見て、一人ぼっちではないという事実を再確認した。今思えば、すべての認識が時間差でおこなわれていた。そして、時間がたつにつれ、固まっていた感情がとけだし表に出てきた。やった、一人ぼっちから解放された。もう一人じゃない、もう一人じゃない、嬉しさのあまり、僕は心の中で繰り返していた。社長は出社してきていたが、社長室に入ってしまう社長と、隣りの席の橋口さんとでは安心感が全然違った。&lt;br /&gt;
　よし、とりあえず今は、橋口さんに仕事も与えてもらって専念しよう、僕はそう思った。昨日の仕事で分からない部分もたくさん出てきていた。僕は山本さんのことはお昼にゆっくり橋口さんに話すことにして、気持ちを入れ替えて仕事をすることにした。橋口さんが来てくれたおかげで最悪だったこの退屈からは脱出することができる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕は入社して１週間だが、すでに仕事に参加していた。ジークレフ六甲という安藤忠雄設計の建物のモデリングだ。もちろん、いきなり出来るわけないので、先輩の橋口さんに聞きながらやっていた。まだ、２日目なので分からないことだらけだ。一番厄介なのが、図面の見方だ。厚さ数センチにもなる図面の束から目的の図面を探し出すことだけでもう憂鬱になってしまう。そんな僕に、橋口さんは親切に図面を探して説明してくれるが、図面の見方や建築専門用語はそんなに簡単に覚えられるものではない。空間をイメージ出来なければモデリングなど出来るわけがないので、僕はひたすら図面の見方を勉強していた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕は昨日の帰りにどうしても分からなかった図面を僕の引き出しから出した。２階の廊下がどんな形になっているのかどうしても分からなかったのだ。&lt;br /&gt;
　橋口さん、ちょっとすいません、僕はそう言って、橋口さんの机の上に図面を広げた。さっきまで反応のなかった僕が急に張り切って仕事に取り組む姿に、橋口さんは少しビックリしたようだった。橋口さんはしばらくの間、僕を観察していたようだったが、特に問題のないことが分かると図を書きながら説明し始めた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ここの天井はな、こういう形になってんねん」&lt;br /&gt;
　橋口さんの説明はとても分かりやすい。さらに、サラサラっと書かれる図はより一層理解を深めれてくれる。僕は橋口さんの説明を聞きながら、橋口さんが書いている図が出来上がっていく様子をずっと見ていた。僕のイメージしていた２階の廊下が橋口さんのペンによって立体的にだんだん再現されていく。だが、もうあと少しで完成かと思った時、橋口さんの手がピタッと止まってしまった。何かが聞こえたような気がした。僕は悪い予感がした途端、硬直してしまった。そして、悲しいことに聞きたくもない声をまた聞いてしまった。小さく聞こえた声は、もう一度大きくなって社内に響いた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お前ら、何そこで、こそこそオレの悪口言っているねん！！」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/EiB7ifhXdq4900EUxJSwwgKS2yU/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/EiB7ifhXdq4900EUxJSwwgKS2yU/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Wed, 20 Feb 2008 23:38:34 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>ブラック会社オフィス内でおにごっこ</title>
            <description>&lt;p&gt;　橋口さんは急な出来事にきょとんとしていたが、それもそう長くはなかった。振り返ると山本さんがすぐそこまで来ていたからだ。橋口さんは席を立ち、逃げ出した。山本さんは呆然を立ちつくす僕の目の前を通り過ぎ、橋口さんを追いかけだした。橋口さんがイスをガンガン倒しながら、本気で走り出すと、山本さんはその倒れたイスを蹴飛ばしながら追いかけた。二人は狭いオフィスをパーティションを挟んで走り回っていた。オフィスの中を３週ほどすると橋口さんはオフィスから飛び出した。山本さんもそれを追いかけオフィスをあとにした。そして、僕はオフィスの中に一人取り残された。&lt;br /&gt;
　一人ぼっちの時間はそれほど長くなかった。すぐに橋口さんと山本さんの声が聞こえた。オフィスの入り口を見ると、二人が見えた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「仕事の話をしていただけですよ。」&lt;br /&gt;
「すまん。」&lt;br /&gt;
「どうしたんですか、本当に」&lt;br /&gt;
「・・・」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　オフィスに戻ってきた二人はそれぞれ自分の席についた。橋口さんは乱れた息を整えるかのように、ゆったりと自分の席に座ると、ふー、と一息ついて僕に言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「どうしたん、山本さん」&lt;br /&gt;
「朝からずっとあの調子なんですよ」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/3n2WwJoH38ZnkGGi7HDgK4PtJ3U/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/3n2WwJoH38ZnkGGi7HDgK4PtJ3U/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/3n2WwJoH38ZnkGGi7HDgK4PtJ3U/1/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/3n2WwJoH38ZnkGGi7HDgK4PtJ3U/1/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/tragedy-kimama-labo/~4/STteVnjR6gU" height="1" width="1"/&gt;</description>
            <link>http://feedproxy.google.com/~r/tragedy-kimama-labo/~3/STteVnjR6gU/post-11.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 19 Feb 2008 23:38:54 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>もう限界！非常階段を全速疾走して逃げる！</title>
            <description>&lt;p&gt;　僕は山本さんの視線を後ろに感じた。橋口さんも自然と空気を察したらしく、僕たちは会話をやめて各々仕事を始めた。僕は仕事の説明してもらっている途中に橋口さんが逃げ出してしまったので、何をしたらいいのか未だ分からなかった。しかし、何もしないわけにはいかないので、また退屈なクリックを始めることにした。山本さんのことは気になっていたが、一人の時とは比べものにならない余裕があった。だが、さすがに後ろを振り返る勇気はなく目の前にあるモニタが僕の視界のすべてだった。オフィスの中は静まりかえり、たまに聞こえる工事の音と橋口さんのクリックの音がいつもより大きく聞こえた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「なかたにくん、山村さんは？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　橋口さんがモニタを見たまま、僕に小声で話しかけた。僕は橋口さんのその無謀さにビックリした。僕としては今は山本さんの神経に触れる可能性のあることは極力避けたかったのだが、無視するわけにもいかないので、少し時間をあけて大丈夫そうなことを確認してから応えた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「まだです。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　ビビリながら呟くよう応えた返事は橋口さんまで届かなかったようだ。今思うと、口を動かしただけで声は出ていなかったのかもしれない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「えっ、なんて？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　橋口さんがしつこく尋ねてきた。しかし、僕はすこし考えてから無視することに決めた。橋口さんは何度かその後も尋ねてきたが、僕がリアクションしないので、しばらくして大人しくなった。&lt;br /&gt;
　すこしして、後ろから席を立つ音が聞こえた。いつもの破滅の音ではなく、ごく自然な音だったが、僕はその音を聞いた途端にまた体が硬直してしまった。足音が聞こえはじめると、僕はその音に全神経を払った。スタスタ、という音が僕の心臓をバクバクさせた。しかし、その足音がオフィスの入り口のほうに向かっていることに気づくと、動悸はおさまり安心感に包まれた。&lt;br /&gt;
　足音が聞こえなくなり、少し経つと、僕と橋口さんは合図をしたかのように同時に顔に見合わせた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「山村さん来てるやろ。何処いったん？」&lt;br /&gt;
「いや、来てないですよ。橋口さんが最初ですよ。」&lt;br /&gt;
「ウソつけ、オレ来るとき、廊下で会うたぞ」&lt;br /&gt;
「えっ？」&lt;br /&gt;
「探しに行こう！」&lt;br /&gt;
「えっ、大丈夫ですか？」&lt;br /&gt;
「アホか、ここにおるほうがよっぽど危険や、去年の夏にもこんなんあってん。」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　僕たちはオフィスを出て山村さんを探すことにした。モタモタしている時間はなかった。山本さんと鉢合わせしたりしたら何が起こるかわからないからだ。僕たちはすぐにオフィスの入り口まで移動した。オフィスのドアから少し顔を出して誰もいないことを確認すると、次は廊下の交差点までサッと移動した。１０階やなかたにくん、橋口さんがそう言った。僕は理由を尋ねず頷いた。声を出すのは危険な気がした。&lt;br /&gt;
　このビルはエレベータが一つしかなかったので、僕は非常階段を使うことにした。いつも非常階段で弁当を食べていた僕は、非常階段を知りつくしていたので、こっちのほうが逆に安全な気がしたからだ。しばらくその場で立ち止まって神経を集中して周りを見た。そして、今いる１２階のフロアの廊下には人の気配がしないことが分かると僕は非常階段に向かった。非常階段のドアを開けると、いつもお昼を食べているその空間が全く知らない場所のような気がした。僕は出来るだけ足音を出さぬように気をつけながら、階段を駆け下りた。１０階につくと僕は非常階段のドアを開けずに橋口さんを待った。&lt;br /&gt;
「なかたにくん、急ぎすぎや」&lt;br /&gt;
　すこしして下りてきた橋口さんは息を乱しながらそういうと、ドアを開けた。&lt;br /&gt;
「やっぱりな」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/Xr2RSvHxdqPVj9H-1OlK0y1FzbU/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/Xr2RSvHxdqPVj9H-1OlK0y1FzbU/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/Xr2RSvHxdqPVj9H-1OlK0y1FzbU/1/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/Xr2RSvHxdqPVj9H-1OlK0y1FzbU/1/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/tragedy-kimama-labo/~4/rB1jeul2Dao" height="1" width="1"/&gt;</description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Mon, 18 Feb 2008 23:39:22 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>みんな避難していた。仲間と出会えた喜び</title>
            <description>&lt;p&gt;　僕はドアをくぐると何が起きているのか分からなくなってしまった。そこには山村さんだけでなく、大谷さん、住友さんまでいたからだ。橋口さんは唖然としている僕に説明し始めた。&lt;br /&gt;
「去年の夏もこんなんあったって言ったやろ、その時もここに逃げこんでん。１０階ってアキになっているやろ。」&lt;br /&gt;
「大丈夫やった？ケガない？」&lt;br /&gt;
「私、オフィスに入った途端、気づいてここに逃げてきてん」&lt;br /&gt;
「私はオフィス入ろうとした時、山村さんに会ってここにいっしょに隠れててん。その時、なかたにくん見えたけど、山本さんの近くすぎて声かけられへんかってん」&lt;br /&gt;
「１週間ぐらい前からおかしかったから、みんな心の準備だけはしてたんよ。」&lt;br /&gt;
　みんなが一斉に話かけてきた。先輩も興奮していて同時に話しかけてくるので誰が話しているのか分からない状態だった。&lt;br /&gt;
「あっ、局長から山村さんにお電話ありましたよ。ＫＳＰに電話くれって言ってました。」&lt;br /&gt;
「あっ、さっき電話したよ。」&lt;br /&gt;
「局長はＫＳＰに隠れているのよ。」&lt;br /&gt;
「そうそう、山本さんって局長のことすごく憧れているからね。やっぱりちょっと怖いんじゃないかな。」&lt;br /&gt;
「去年の夏はな、今より全然マシで山本さん自分で自分がおかしいこと分かっていたんや。」&lt;br /&gt;
「昨日、オフィスで局長と長いこと話合っていたん知らない？」&lt;br /&gt;
　そう言えば、昨日の夕方山本さんと局長は随分長い間会議室にこもっていた。てっきり仕事のことだと思っていたが実はそういうことだったのか。前兆はあったわけだ。新人の僕だけが気づいていなかったとは不運な話だ。&lt;br /&gt;
「これからどうするんですか？ずっとここにいるんですか？」&lt;br /&gt;
「いや、さっき局長に電話したとき、こっちに向かっている、って言っていたからもうそろそろこっち来ると思う。」&lt;br /&gt;
「局長が来たら山本さんも大人しくなると思う。ほんま、なかたにくん、えらい目にあったな。」&lt;br /&gt;
「いや、僕よりも中川さんもほうがもっとヒドイ目にあってましたよ。」&lt;br /&gt;
「そう言えば、あいつ何処いったん？」&lt;br /&gt;
「中川さんは今日１０時から打ち合わせのため朝早く出社していたんですけど、山本さんにからまれて散々な目にあってましたよ。１０時すぎに脱出してましたけど。」&lt;br /&gt;
「ほんなら、その後はなかたにくん一人やったん？」&lt;br /&gt;
「そうですよ。マジでどうしようかと思いましたよ。」&lt;br /&gt;
　会話が途切れなかった。みんながみんなマシンガンのようにしゃべっていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/-x1E_NO_VGb-jGJJKQFsZhoXMD8/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/-x1E_NO_VGb-jGJJKQFsZhoXMD8/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/-x1E_NO_VGb-jGJJKQFsZhoXMD8/1/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/-x1E_NO_VGb-jGJJKQFsZhoXMD8/1/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/tragedy-kimama-labo/~4/YYJfQnx3ujA" height="1" width="1"/&gt;</description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Sun, 17 Feb 2008 23:39:48 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>ブラック会社で悪魔が叫ぶ「お前、ホモか！」</title>
            <description>&lt;p&gt;僕たちの会話は橋口さんの一言で幕を閉じた。&lt;br /&gt;
「そろそろ、局長くるんちゃう。戻っといたほうがええやろ」&lt;br /&gt;
「うん、私はもう戻ろうと思っていたところやねん」&lt;br /&gt;
局長の愛人という噂の山村さんがそう答えた。&lt;br /&gt;
「じゃあ、オレとなかたにくんが先戻るわ。だから、みんな時間差で出社してきてや」&lt;br /&gt;
そう決めると、僕と橋口さんはオフィスに戻った。オフィスに戻ると局長はまだ来ておらず、山本さんもまだ帰ってきていなかった。もし、山本さんに何か言われたら何て答えよう、と思っていた僕は内心よかったと思った。 僕と橋口さんは会話もせず、局長がくるのを待った。僕はふと、社長の存在を思いだし、社長室をこっそり覗いた。社長はいつものように新聞を読んでいた。全く、いつもマイペースすぎる彼には感心させられる。彼は僕たちが誰もいなくなっても多分気がつかないだろう。&lt;br /&gt;
　１０分ぐらい経った時、オフィスの入り口に人影が見えた。誰が来たのかな、と思っているとそれは山本さんだった。僕たちはそれが山本さんであることに気づくとすぐに、モニタに向かった。スタスタという足音がだんだん大きくなる。オフィスに入ってきたようだ。足音はどんどん大きくなり、気づくと橋口さんの横に山本さんが立っていた。橋口さんはモニタを見て作業を続けながら、わざとらしく山本さんに言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「山本さんどこ行っていたんですか？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;しかし、橋口さんは顔を上げて山本さんの顔を見るとすぐに自分の発言を後悔していた。そう、山本さんはまた正気ではなかったのだ。山本さんは肩を大きく上下に揺らしながら橋口さんを見下ろしていた。橋口さんは山本さんのほうを見上げた状態のままだった。はーはー、という呼吸音が止まり、山本さんから出た言葉はまたもや僕には理解できないものだった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お前、ホモか！」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;僕は「ホモ」という単語を理解できなかった。まさか、お前同性愛者か？なんていきなり聞かれるなんて思ってもいない。 橋口さんは緊張の糸が切れたようで、何を言っているんですか？というような顔をしながら山本さんに尋ねた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ホモって何ですか？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;山本さんはそう尋ねられると、顔を赤面させて恥ずかしそうに答えた。&lt;br /&gt;
「ホモって言ったらホモやん」&lt;br /&gt;
僕は山本さんの変貌ぶりにこの人は多重人学者だと思った。その一瞬に彼はまさに別人になっていた。今までの引きつった顔がウソのようにほっぺたが赤らんでいる。僕たちに顔を合わせるのさえ恥ずかしそうにしている山本さんに、僕たちはどうしたらいいのか分からなくなった。かける言葉も見つからなかった。 一体誰がこの雰囲気から脱出する第一手を打つのだろうと僕が考えていた時、ちょうどタイミングよく山村さんと大谷さんが出社してきた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「おはよう」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;山本さんは場が悪そうにそっと自分の席に戻っていった。山村さんと大谷さんはいつにない山本さんの雰囲気を不思議そうな目で見ると、僕たちに目で合図した。僕たちは、さあ、と首を傾げて席に向かった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　その後の山本さんは本当に別人のようだった。ちょっと後に局長と住友さんが来るまで、山本さんはずっと静かに席についていた。オフィスの中は静まり返り、僕たちはただ局長が来るのを待っていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/kH6sT_TfHktlTZDlIx69NcY-_3E/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/kH6sT_TfHktlTZDlIx69NcY-_3E/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/kH6sT_TfHktlTZDlIx69NcY-_3E/1/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/kH6sT_TfHktlTZDlIx69NcY-_3E/1/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/tragedy-kimama-labo/~4/MQE9S5jNpFA" height="1" width="1"/&gt;</description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Sat, 16 Feb 2008 23:40:14 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>影のボス、局長が登場</title>
            <description>&lt;p&gt;「おはよう」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　すぐに局長が住友さんといっしょに出社してきた。住友さんは自分の席に向かったが、局長はオフィスの入り口付近で立ち止まっていた。山本さんは局長と目が合うと席を立ち、局長のほうへ向かっていった。局長が首をすこし横に振って会議室に入ると、後を追うように山本さんも会議室へ入り、会議室のドアは静かに閉められた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/UAxKPBwPQZAuYXCsvm2QlAgjt8s/0/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/UAxKPBwPQZAuYXCsvm2QlAgjt8s/0/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;br/&gt;
&lt;a href="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/UAxKPBwPQZAuYXCsvm2QlAgjt8s/1/da"&gt;&lt;img src="http://feedads.g.doubleclick.net/~a/UAxKPBwPQZAuYXCsvm2QlAgjt8s/1/di" border="0" ismap="true"&gt;&lt;/img&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;img src="http://feeds.feedburner.com/~r/tragedy-kimama-labo/~4/1CFNHbbPL70" height="1" width="1"/&gt;</description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">悲劇</category>
            
            
            <pubDate>Fri, 15 Feb 2008 23:40:38 +0900</pubDate>
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